ふるさとへの便り

オグリキャップ像はパワースポット

写真:笠松競馬場で開かれた「新年カウントダウン」のイベント。名馬のパワーにあやかろうと、オグリキャップ像の胸などに触れるファン

笠松競馬場で開かれた「新年カウントダウン」のイベント。名馬のパワーにあやかろうと、オグリキャップ像の胸などに触れるファン

 3月27日は、オグリキャップの誕生日だ。1985年生まれで、2010年7月3日に25歳で天国に旅立ってから、もう6年近くになる。笠松競馬場内には、現役時代の活躍をたたえる等身大のブロンズ像が設置されており、競馬場存続のシンボルであるとともに、新たな「パワースポット」としても、全国のファンに親しまれている。

 午(うま)年だった一昨年には、オグリキャップ像前で年越しの「新年カウントダウン」イベントも開かれた。笠松から中央入りし、有馬記念を2度制覇した出世馬オグリキャップのパワーにあやかろうと、地域住民やファンら約300人が集まった。カウントダウンで新年を祝った後、若者や女性ファンらも次々とオグリキャップ像を取り囲むと、胸や背中を手で触れたり、なでたりしながら1年の幸せや健康、金運などの御利益を願っていた。

写真:「新年カウントダウン」イベントで、オグリキャップ像の胸などに触れるファン

「新年カウントダウン」イベントで、オグリキャップ像の胸などに触れるファン

 このイベントは「オグリキャップ魂忘れまじ」と開かれたもので、来町者に地域情報や休憩所を提供する、地元の「まちの駅」の駅長でつくる駅長会が企画した。笠松競馬場も「まちの駅」の一つになっている。オグリキャップ像の制作は可児市の彫刻家~戸峰男さんが手掛けたもので、1992年に完成した。当時、全国のファンから多くの寄付金が集まったという。像の前にはオグリキャップのたてがみも設置さている。たてがみは、キャップが引退後、余生を送っていた北海道新冠町の優駿スタリオンステーションから、笠松競馬場に形見として贈られ、「オグリキャップよ永遠に」のメッセージも刻まれている。

写真:オグリキャップのたてがみの展示記念碑

オグリキャップのたてがみの展示記念碑

 笠松競馬は経営難などで2004年から何度も存廃問題に揺れてきたが、競馬場入り口に立つオグリキャップ像は、訪れたファンらにいつも「笠松の灯を消さないで」と呼び掛けてきたように感じる。賞金や手当の大幅カットに生活を脅かされた騎手や厩舎関係者らを勇気づけ、「永続の守り神」として天国から目を光らせてきた。笠松競馬にとって、この像の存在は本当に大きい。もし建立されていなかったら、オグリを生んだ「地方競馬の聖地」に対して、北海道の馬産地や全国のファンからの「存続支援」の声も少なく、「廃止」への流れが加速していたに違いない。05年4月の「オグリキャップ記念」レース時には、笠松への里帰りセレモニーでファンの前で雄姿を披露するなど、競馬場存続を支え続けてきた。

 笠松ファンにとっては、「高松宮記念」(27日・中京)も思い出深いレース。まだGUでレース名が「高松宮杯」だった88年には、連勝街道を突っ走っていた4歳(現3歳)のオグリキャップが初めて古馬に挑んだ一戦。ランドヒリュウを鮮やかに差し切り、重賞5連勝を飾った。03年3月には、中央入りしたばかりのアンカツさんが、ビリーヴで高松宮記念に挑戦した。レースをゴール前で観戦していたが、好位からあっさり抜け出し、歓喜の勝利。笠松所属時代にライデンリーダーやレジェンドハンターであと一歩届かなかった「GT制覇」の夢をかなえた一瞬だった。

 今年の高松宮記念も18頭が出走する。「芦毛の怪物」と称されたオグリつながりで、メンバー唯一の芦毛馬スノードラゴンに注目。このレースで過去3着までに入った馬の好走が目立っており、スノードラゴンは一昨年の高松宮記念で2着、秋のスプリンターズSを制覇するなど実績十分。笠松でラブミーチャンを勝利に導いたことがある福永騎手のビッグアーサーや、柴山雄一騎手(笠松出身)の手綱でGT2着経験があるアルビアーノ(今回はルメール騎手)も有力。あとは昨年2、3着だったハクサンムーン、ミッキーアイルが3着までに絡んでくれるかも。

 笠松競馬は25日で本年度の開催を終了した。新年度は4月1日にスタート。ゴールデンウイーク前の28日には「オグリキャップ記念」(SPT)も開催される。全国のファンの皆さん、オグリキャップ像が来場をお待ちしています。

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WEBコラム担当 / 2016.03.25
このコラムのことをフェイスブック上でPRしたところ、残念ながら2004年に廃止になった群馬県・高崎競馬場の元騎手福元弘二さんからコメントをいただきました。ご本人の了解を得てここに転載させていただきます。福元さんは、ソフト競馬(新しい馬術競技)や歌のライブを通じて、地方競馬を盛り上げる活動を展開されています。

【改めてオグリキャップの偉大さに気付いた。】

「オグリキャップ」

現在の競馬の「社会的ポジション」を築いたのは
笠松競馬場出身の、この1頭の芦毛馬だと思う。

ディープインパクトにもオルフェーヴルにも、
全ての馬に言える事だけど、
携わった人間が一人でも違えば、
環境が少しでも違えば、
また違う成績、違う馬生になっていたはず。

だから、僕ら競馬ファンは
「オグリキャップ」という馬と、
その物語りを作り上げた、
稲葉牧場、小栗オーナー、アンカツ騎手をはじめ
この馬に携わった全ての関係者に、
そしてこの馬のデビューの地である笠松競馬場に、
改めて感謝をするべきなんじゃないかな、
と、このコラムを読んで思った。

一人の新人騎手の勝利で盛り上がるのも良いけれど、
僕らが今“レジャー”として、普通に競馬を楽しめる、
その土壌を作った偉大な馬と人と競馬場を忘れてはいけない。

頑張れこのコラム、
頑張れ笠松競馬場!(^o^)/

msms / 2016.03.28
私はオグリキャップ引退後に生まれましたが、笠松競馬場が身近にあったから、競馬を好きになりました。
偉大な存在をこれからも大切にしたいですね。
オグリキャップ記念の日に、ぜひ会いに行きたいです(*^_^*)

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