オグリの里

安田記念Vのキャップは、愛馬スイテンの再来か

 日本ダービーの頂上決戦は、マカヒキがハナ差で制し、3歳馬の頂点に立った。地方競馬でも佐賀を皮切りに「ダービーウイーク2016」の熱戦が繰り広げられており、7日に名古屋で東海ダービー、8日には大井で東京ダービーが開催される。

 北陸・東海地区の東海ダービーは、トライアルの駿蹄賞を勝ったカツゲキキトキト(名古屋)が最有力。笠松からは駿蹄賞2着のキタノアドラーブルや新緑賞2着のメガホワイティらが参戦か。東海ダービーといえば、キャップが中央入りしなかったら挑戦していたはずのビッグレース。笠松時代の鷲見昌勇調教師は、東海ダービー制覇の夢を膨らませ、勝利を確信していただけに、キャップの中央入りには無念さも感じていた。キャップは「ダービー」と名の付くレースには縁がなかったようだ。

写真:安田伊左衛門さんの愛馬スイテン。通算30勝を挙げ、日本馬として初めて海外勝利を飾った

安田伊左衛門さんの愛馬スイテン。通算30勝を挙げ、日本馬として初めて海外勝利を飾った

 中央では初夏を彩る国際GIレース「安田記念」(5日・東京)が開催される。現在の海津市出身で「日本競馬の父」と呼ばれた安田伊左衛門さんの功績をたたえたレース。安田さんは、馬券販売の競馬法制定や日本ダービー創設に心血を注ぎ、JRA初代理事長を務めるなど、日本競馬の近代化に尽力された。

写真:引退後、笠松に里帰りしたオグリキャップ。同じ芦毛馬のスイテンの再来だったのかも

引退後、笠松に里帰りしたオグリキャップ。同じ芦毛馬のスイテンの再来だったのかも

 当時、安田さんの愛馬は「スイテン」という芦毛馬で、その雄姿はどこかキャップに似ているようにも見える。スイテンは1908年の帝室御賞典(現天皇賞)に優勝するなど53戦30勝の好成績で日本一の名馬となった。安田さんは海外にも広く目を向け、馬券禁止令の発令中には日本馬をウラジオストクに遠征させた。スイテンは日露競馬大会などで5戦5勝と活躍し、日本調教馬として初めての海外勝利馬となった。

 90年の安田記念では、武豊騎手騎乗のキャップが圧倒的な強さで制し、歴代優勝馬の一頭となった。コースレコードでゴールを駆け抜け、初騎乗した武騎手も「速かったですねえ」と驚きのレース内容。最後の直線も安心して見ていられた。岐阜県とのゆかりも深い安田記念を圧勝したキャップは、同じ芦毛馬でもあり、やはりスイテンの再来だったのかもしれない。安田さん出身の海津も競馬とのつながりが深く、高須競馬場では昭和の初めにレースが開催されていた。

 今年の安田記念は、日本競馬の国際化に尽くした安田さんの気概に応えるかのように、モーリス、リアルスティールの海外GTを制覇した日本馬2頭がゲートインする。安田記念連覇を狙うモーリスは、香港マイル、香港チャンピオンズマイルを勝ち、目下マイルGTを4連勝中。キャップが勝った時は単勝1.4倍と圧倒的な支持を集めたが、モーリスも単勝1倍台の可能性もある。相手となるリアルスティールはドバイターフを制覇した勢いで国内GT初勝利を目指しており、この2頭のワンツーで決まるのか。あとはフィエロ(ルメール騎手)、ロサギガンティア(Mデムーロ騎手)と香港馬コンテントメントも上位を狙う。

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