オグリの里

強かったミツアキタービン

写真:東川公則騎手の手綱で、2006年の笠松グランプリを1着でゴールするミツアキタービン

東川公則騎手の手綱で、2006年の笠松グランプリを1着でゴールするミツアキタービン

 笠松の東川公則騎手といえば、かつてコンビを組んだミツアキタービンとのレースが印象深い。芦毛の馬体で「オグリキャップの再来」とも呼ばれた平成の笠松最強牡馬。2004年、地方・中央の交流重賞であるダイオライト記念、オグリキャップ記念のGUレースを連勝した。

 中央GTのフェブラリーSは圧巻だった。最後の直線200メートルで最内から先頭に並び掛け、優勝したアドマイヤドン(アンカツさん騎乗)とは0.2秒差の4着と大健闘。「あわやGT制覇か」という最高のレース内容で、応援した地元ファンらも一瞬、大きな夢を見ることができた。この時のミツアキタービンは1枠2番で、その後も東川騎手は1枠での好騎乗が目立っており、馬券作戦では要注意だ。

 最近では、南関東・川崎の地方馬トラストが、中央の舞台で札幌2歳S(GV)を鮮やかに逃げ切り、中央移籍後は来年の日本ダービー挑戦への夢を広げている。地方と中央の競走馬の実力は、調教施設の違いなどから格差が広がってはいるが、環境を変えて馬の潜在的な能力を引き出そうと、相互交流は盛んになっている。笠松所属馬から、もう一度ミツアキタービンのような強い馬に東川騎手が騎乗し、中央馬を圧倒するシーンを見てみたいものだ。

 くろゆり賞に続く圧勝でオープン2連勝、笠松の最強馬の座に就いたのはサルバドールハクイ(6歳・牡)。中央時代には4勝を挙げており、手綱を取る東川騎手との相性も抜群だ。ラブミーチャンと同じく、父はサウスヴィグラスで、秋競馬でのビッグレース制覇を狙う。地方競馬最大の祭典である11月のJBC(川崎)参戦も視野に入っており、ダートグレード競走での活躍が期待される。

写真:ファンと握手する東川公則騎手。サルバドールハクイとのコンビで、ビッグレースでの活躍が期待される

ファンと握手する東川公則騎手。サルバドールハクイとのコンビで、ビッグレースでの活躍が期待される

 オークス馬・シンハライトが勝った阪神・ローズSには、地方代表馬として笠松のヘイハチハピネスが、藤原幹生騎手の騎乗で果敢に挑戦した。秋華賞トライアルでもある中央GUレースの出走表に、笠松の馬の名前が掲載されていただけでも心躍るものがあった。レースでは、第3コーナー辺りまで中団に食らいついていたが、最後は力及ばずにしんがり負けだった。結果はともかく、笠松・調教師リーディングのトップを走る笹野博司厩舎の気概が感じられ、今後もこういったチャレンジを続けてほしい。ローズSでは、かつて笠松のライデンリーダーが3着となり、エリザベス女王杯出走を果たしている。

 このところ、笠松では競走馬の乗り役が不足気味だったが、南関東から朗報が届いた。大井の若手で21歳の高橋昭平騎手が、9月26日から約3カ月間、笠松で期間限定騎乗することになった。これまでの成績は、約2年半で12勝。騎手の層が厚い南関東では、騎乗数もそれほど多くなかったようだが、笠松では騎乗機会が増えるだろう。調教段階からバンバン乗って、本番レースでは笠松の騎手との追い比べで騎乗技術を磨いてほしい。

 大井には、安藤洋一騎手も所属。父はアンミツさん(安藤光彰元騎手)で、叔父にアンカツさん、義兄にJARの太宰啓介騎手という競馬ファミリーに育った。2年前には門別へ期間限定で参戦したように、機会があったら笠松でも騎乗してもらいたい。

 東川騎手の三男・慎さんは、将来の騎手を目指して4月から後藤正義厩舎で厩務員・助手見習として研修に励んでいる。小さい頃から笠松などのポニーレースに出走していたが、来春からは2年間、栃木県の地方競馬教養センターで本格的に訓練を積んで、騎手免許試験合格を目指す。順調なら、笠松デビューは2年半後か。父の大きな背中を追うことになるが、同じレースでの親子対決が実現する日もそう遠くはない。話題性もあるし、笠松競馬を盛り上げてくれそうで、ファンにとっては大きな楽しみとなる。

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