オグリの里

金沢のヤマミダンスV

写真:ラブミーチャン記念を勝った金沢のヤマミダンスと青柳正義騎手

ラブミーチャン記念を勝った金沢のヤマミダンスと青柳正義騎手

 「金沢のシンデレラ」はやはり強かった。2歳牝馬による第3回ラブミーチャン記念(1600メートル、SPT)が8日、笠松競馬場で開催され、1番人気のヤマミダンス(青柳正義騎手)が豪快に逃げ切って優勝した。笠松勢はハローマイダーリン(佐藤友則騎手)が3馬身差の2着、イスタナ(藤原幹生騎手)が3着に食い込み、地元馬の意地は見せた。

 ヤマミダンスは、かつてのラブミーチャンばりの華麗な逃げを披露し、金沢シンデレラカップに続く重賞2連勝で、デビューから無傷の4連勝。父は有馬記念Vのハーツクライ、母は名古屋に在籍して重賞9勝を飾ったキウィダンス。青柳騎手は千葉県出身の31歳で、一昨年にはケージーキンカメで東海ダービーを制覇し、今年は金沢の騎手リーディング2位。

 勝利インタビューで青柳騎手は「内枠で包まれないよう逃げるつもりだった。馬が1戦1戦成長してくれており、出た途端、大丈夫だと思った。手応えが良かったです」とレース内容に満足そう。青柳騎手といえば、金沢競馬が開催休止となる1、2月に「冬期交流騎手」として笠松へ3年連続で参戦。今年も14勝を挙げる活躍を見せ、地元ファンにもおなじみの顔である。「笠松にはよく来ており、応援してもらっています。ヤマミダンスの母も僕も東海、笠松に縁が深く、全国へ向けて名前を上げていきたいです」と、遠征先での勝利の味をかみしめていた。

写真:ラブミーチャン記念優勝で、表彰式に臨む青柳正義騎手

ラブミーチャン記念優勝で、表彰式に臨む青柳正義騎手

 「次は金沢ヤングチャンピオン(11月27日・金沢)を目指したい」と青柳騎手。年末の東京2歳優駿牝馬(大井)にも「行きたいですね」と意欲を示し、ヤマミダンスとのコンビで全国の交流重賞へ打って出る構えだ。世代別牝馬重賞「グランダム・ジャパン2016」でも現在2位につけており、逆転で2歳女王の座(ボーナス賞金300万円)を射止めたいところだ。ダートグレード競走での活躍が期待でき、ラブミーチャンに続く東海・北陸地区の代表牝馬として、今後も応援していきたい。

 10日の兵庫クイーンカップ(園田、3歳以上牝馬)には、笠松勢が4頭も参戦。シークレットオース(栗本陽一厩舎)が3着に食い込む健闘を見せ、2011年のプリンセス特別(現ラブミーチャン記念)覇者の元気娘・タッチデュールも、3日のJBCクラシックから中6日で果敢に挑戦。結果は9着に終わったが、笠松で「鉄の女」と呼ばれたトウホクビジンに続く存在感を示しており、そのタフさは本当に素晴らしい。

 熱いドラマが繰り広げられている牝馬の戦い。初々しい2歳馬は、人間の年齢なら15、16歳か。ラブミーチャンは7年前の2歳秋にJRAの1200メートル戦に挑戦し、1分11秒0をマーク。このタイムは京都の2歳レコード(ダート)として、いまだに破られておらず、出馬表にも名前が刻まれている。2歳時は、競走馬も伸び盛りで急激に力をつける時期であり、笠松勢ではハローマイダーリンのほか、3日にローレル賞(川崎)に挑んだハイアーも将来が楽しみな一頭だ。夢あふれる素材の乙女たちの飛躍に期待を込めて、今後の成長を見守っていきたい。

 大人の牝馬たちの戦いであるエリザベス女王杯(13日・京都)は、連覇を目指すマリアライト(蛯名正義騎手)が最有力。今年の宝塚記念を制覇し、牡馬相手でも互角の戦いを演じており、牝馬限定なら鋭い末脚で突き抜けるか。外国人騎手が騎乗するタッチングスピーチ(ムーア騎手)、クイーンズリング(Mデムーロ騎手)、シングウィズジョイ(ルメール騎手)の3頭が2、3着候補。あとは2着続きのミッキークイーン、武豊騎手が手綱を取る芦毛馬マキシマムドパリにも注目したい。

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筆者プロフィール

【ハヤヒデ】
80年代から笠松競馬を愛し、オグリキャップの走りに感動した競馬ファンの一人。岐阜新聞社に勤務。