オグリの里

24日に笠松グランプリ、名勝負の数々

写真:笠松グランプリのポスター

笠松グランプリのポスター

 地方全国交流の「第12回笠松グランプリ」(1400メートル、SPT、3歳以上オープン)が24日、笠松競馬場で開催される。1着賞金1000万円は笠松では最高額で、強力な遠征勢が参戦する。笠松勢は4頭で、くろゆり賞を圧勝した地元最強馬サルバドールハクイらが豪華メンバーを迎え撃つ。

 笠松グランプリでは、これまで数々の名勝負が繰り広げられてきた。2004年までは「全日本サラブレッドカップ」の名称で、ダートグレード競走(1997年以降)として実施されていた。88年の第1回レースでは、笠松が誇る砂の王者フェートノーザンと、「南関東の大物見参」と騒がれた、あのイナリワン(大井)が一騎打ち。ファンで埋まった正面スタンド一帯は熱気が充満していた。

写真:「ダート日本一」の活躍を見せた笠松のフェートノーザン=1989年

「ダート日本一」の活躍を見せた笠松のフェートノーザン=1989年

 レースは、アンカツさん(安藤勝己元騎手)のゴーサインに鋭く反応し、第4コーナーで抜け出したフェートノーザンがイナリワンの追撃をかわし、1馬身半差をつけて完勝した。「なんだ、南関東の大将も大したことないじゃないか。やっぱり笠松の方がレベルが高いな」と痛快だったのだが、翌年、イナリワンはJRA入り。春の天皇賞、宝塚記念、有馬記念も制覇してGT3勝を飾り、この年のJRA年度代表馬になるとは…。毎日王冠ではオグリキャップとハナ差の死闘を演じ、ス−パークリークを含めた「平成3強」の一角として輝きを放った。

写真:「笠松時代の最も印象深い馬はフェートノーザン」と、自らの引退会見で語った安藤勝己元騎手

「笠松時代の最も印象深い馬はフェートノーザン」と、自らの引退会見で語った安藤勝己元騎手

 フェートノーザンは、主戦だったアンカツさんが自らの引退会見でも「笠松時代の最も印象深い馬」と語っており、88年にJRA入りしたオグリキャップ以上に忘れられない一頭だった。フェートノーザンは、けがとの闘いで持病の裂蹄に苦しんだが、中央から笠松移籍後に復活を遂げた。札幌のブリーダーズゴールドカップや南関東の帝王賞も制覇するなど「ダート日本一」の活躍を見せ、まだ20代だったアンカツ青年を大きく成長させてくれた一頭だった。翌年の第2回全日本サラブレッドカップにも出走したが、残念ながらレース中の骨折が原因でこの世を去った。

 同時期に笠松所属馬だったオグリキャップとフェートノーザンの対決は実現することはなかったが、地方と中央を駆け抜けた2頭は、笠松競馬の誇りである。その後もライデンリーダー、レジェンドハンター、ミツアキタービンなどがJRAのGTレースに挑んで、上位に食い込んだ。当時の笠松所属馬の強さは目覚ましかった。

写真:2012年の笠松グランプリでは、逃げるラブミーチャン(右)をエーシンクールディが差し切り、連覇を飾った(笠松競馬提供)

2012年の笠松グランプリでは、逃げるラブミーチャン(右)をエーシンクールディが差し切り、連覇を飾った(笠松競馬提供)

 ファンの記憶に新しいのは2012年の笠松グランプリ。GTホースのラブミーチャン(浜口楠彦騎手)と、連覇を狙うエーシンクールディ(岡部誠騎手)の牝馬2頭のマッチレースで、場内は大いに盛り上がった。ラブミーチャンは、スタートで出遅れたのが響いて中団から追走。第4コーナーでは先頭に立ち、追い上げるエーシンクールディとの激しいたたき合いになったが、ゴール寸前で鋭く伸びたエーシンクールディが先着して連覇を達成。引退レースを勝利で飾った。

 今年の出走馬は例年以上にハイレベルで、遠征馬は5頭。昨年の優勝馬ラブバレット(岩手)、2着のサトノタイガー(浦和)が参戦。ラブバレットは盛岡・クラスターカップ3着、サトノタイガーはJBCスプリント5着と、ともに地方馬最先着で地力強化が著しい。このほか、道営記念2着のオヤコダカ(北海道)、岐阜金賞を制覇したエイシンニシパ(園田)、九州産馬のコウユーサムライ(佐賀)も出走予定で、北から南までの強豪がそろった。

 地元勢はサルバドールハクイ、タッチデュール、ホッコージョイフルの3頭に、冬期休止となった北海道競馬から笠松に移籍してきたオグリタイム(山中輝久厩舎に所属)も参戦予定。名古屋からはメモリージルバが出走する。

 高額賞金ゲットを目指して、全国の各陣営が火花を散らす笠松グランプリ。どの馬にも優勝のチャンスがあって、寒さを吹き飛ばす白熱した面白いレースになる。ここ3年は佐賀、浦和、岩手の馬が制覇しており、笠松勢は昨年、リックムファサが4着、タッチデュールは6着だった。今年は、笠松の大将格・サルバドールハクイや笠松向きの先行力が武器のオグリタイムが、展開次第では上位に食い込む力を十分持っており、地元ファンを楽しませる好勝負になりそうだ。

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