オグリの里

きょうも乗ってる佐藤騎手

写真:笠松競馬のリーディングで、中央のレースでも活躍する佐藤友則騎手

笠松競馬のリーディングで、中央のレースでも活躍する佐藤友則騎手

 「きょうもどこかの競馬場で乗ってます」。全国を転戦し、今や「地方競馬の顔」となっている笠松リーディングの佐藤友則騎手(岐阜市出身)は、いつも元気はつらつ。7月は笠松開催が少なく、中央競馬や全国の交流重賞へ精力的に遠征し、ファンの注目を浴びた。

 中京競馬では、16日のフィリピントロフィーを勝ち、特別レースを初制覇。今年、地方競馬所属騎手でJRAのレースを勝ったのは、佐藤騎手ただ一人だ。23日には、東海ダービー5着、高知優駿3着だった笠松のマルヨアキト(牡3歳、柴田高志厩舎)で渥美特別に挑んだ。

写真:「二度と出ない逸材 佐藤友則 地方のエース」と書かれた横断幕の前を周回する笠松の佐藤騎手とマルヨアキト

「二度と出ない逸材 佐藤友則 地方のエース」と書かれた横断幕の前を周回する笠松の佐藤騎手とマルヨアキト

 パドックでは、横断幕に「二度と出ない逸材 佐藤友則 地方のエース」と、ファンの熱いメッセージ。気合十分にパドックを周回する人馬とともに、応援団の横断幕を見るのは楽しいものだ。9日のプロキオンS(GV)をキングズガードで制覇した寺島良調教師(本巣郡北方町出身)は、7歳馬ピンポンで中京記念(GV)に挑戦。馬主は小田切有一さんで、「輝け珍名 小田切軍団」と書かれた横断幕がユニークだ。

 渥美特別のマルヨアキトは、最後方から追い上げたが10着に終わった。単勝300倍の12番人気と、地方所属馬は軽く見られがちだが、穴馬として狙えば、時々おいしい馬券を運んでくれる。複勝の2番と馬連でマルヨアキトを応援したが残念。それでも、隣の1枠にいた伏兵ラウレアブルーム(森裕太朗騎手)が、内らち沿いの大逃げを決めてくれて、馬連で万馬券をゲットできた。

写真:マルヨアキトで渥美特別に挑んだ佐藤友則騎手

マルヨアキトで渥美特別に挑んだ佐藤友則騎手

 マルヨアキトは若さが目立ち、力を出し切れなかった。「普段から物見をしながら走っている。もっと馬群に付いていけるといい。地元のレースなら、上の方で走れる馬だから、いい経験になった。芝コースも悪くはない」と佐藤騎手。次走は8月11日・大井の黒潮盃(3歳、全国地方交流)が目標。2007年には東海ダービー馬のマルヨフェニックス(柴田厩舎、尾島徹騎手)が制覇しており、笠松勢には縁起の良いレースだ。

 佐藤騎手の挑戦は続く。25日には、笠松のスターホースとして期待されている4歳牡馬ハイジャで、「習志野きらっとスプリント」(船橋、1000メートル)に参戦。地方競馬・超短距離戦のファイナルで、11〜13年にはラブミーチャンが3連覇し「最速女王」に輝いたレース。ハイジャは「名古屋でら馬スプリント」を勝ち、東海・北陸代表として挑戦。先行力を発揮して5番手につけたが、直線の伸びを欠いて12着に終わった。地元のスアデラが6馬身差で圧勝した。

 ナイター競馬の船橋で騎乗後、すぐに笠松に戻った佐藤騎手。未明の2時から調教をこなすと、その日の名古屋競馬にも参戦。人気と実力を備えた花形ジョッキーならではの忙しさか。17日に盛岡で行われた「ジャパンジョッキーズカップ」では、東海地区代表(チームWEST)として出場。JRAの戸崎騎手、ルメール騎手や各地方競馬のリーディング騎手たちと手綱さばきを競った。

写真:中京記念に挑んだピンポンと寺島良調教師(左)

中京記念に挑んだピンポンと寺島良調教師(左)

 働き盛りの35歳に休養日はほとんどないようだ。名古屋開催に続いて、29日の新潟競馬にも笠松のアンティクイーン(牝3歳、笹野博司厩舎)で参戦し、メイン・佐渡Sではクリノラホール(牝4歳、JRA)に騎乗。30日にはカサマツブライト(牝3歳、尾島徹厩舎)で挑戦。新潟2日間で14レースと、JRAの騎手並みの騎乗数だ。

 23日の中京記念は、津村明秀騎手が騎乗したウインガニオン(牡5歳)が2番手から抜け出して制覇。寺島厩舎のピンポンは、午後からの降雨の影響もあって、不向きな馬場で14着に終わった。パドックでは、寺島調教師が自らピンポンの手綱を引く姿も見られたが、キングズガードに続く中京での重賞連覇はならなった。

写真:笠松で今年2勝を挙げているJRAの荻野極騎手

笠松で今年2勝を挙げているJRAの荻野極騎手

 騎乗した荻野極騎手は、藤田菜七子騎手と同期で、デビュー2年目の19歳。12日の笠松戦では、地方・中央交流競走を含めて計7レースに騎乗し1勝、2着2回。JRAの騎手は、笠松に参戦しても交流競走だけ乗って帰るケースが多い中で、荻野騎手の積極姿勢は好感が持てた。今年の中央競馬では、これまでに29勝を挙げるなど若手の成長株として、ファンの注目度は赤丸急上昇。馬券作戦からも目が離せない騎手になっている。笠松での好騎乗が、中央のレースにも生かされているようだ。

 8月の笠松競馬は11日間開催され、お盆休みなどで多くのファンの来場が期待できる。JRA騎手との交流競走は3日にカンナ賞、重賞レースは15日にくろゆり賞が行われる。「地元開催なら負けられない」とばかりに、2年連続リーディングを狙う佐藤騎手が勝利を量産し、夏競馬を盛り上げてくれそうだ。

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筆者プロフィール

【ハヤヒデ】
80年代から笠松競馬を愛し、オグリキャップの走りに感動した競馬ファンの一人。岐阜新聞社に勤務。