オグリの里

オグリひ孫、夏のスプリント王者

写真:現役時代のオグリキャップ。ひ孫にあたるラインミーティアが夏のスプリント王者に輝いた

現役時代のオグリキャップ。ひ孫にあたるラインミーティアが夏のスプリント王者に輝いた

 オグリキャップのひ孫にあたるラインミーティア(牡7歳、水野貴広厩舎)が、阪神「セントウルS」(GU)で2着に突っ込み、JRAのサマースプリントシリーズ王者に輝いた。

 ラインミーティアは、7月の新潟・直線1000メートル「アイビスサマーダッシュ」(GV)で、オグリキャップの血統を受け継ぐ競走馬として初めて、中央重賞勝利を飾った。シリーズ最終戦となったセントウルSでも西田雄一郎騎手が手綱を取った。距離が1200メートルに延びたためか、単勝は6番人気だったが、低評価に反発するかのような痛快な走りを見せてくれた。

 中団を進み、ラスト200メートルから内に切れ込むと、ゴール前で鋭く伸びた。勝ったファインニードル(牡4歳、ミルコ・デムーロ騎手)には1馬身余り届かなかったが、短距離での差し脚は破壊力十分。西田騎手とのコンビで2勝、2着1回と相性も良い。サマースプリントシリーズで合計16ポイントを獲得。14ポイントのエポワスを逆転して、栄冠をつかんだ。

 「力をつけている。仕掛けがやや早く、ワンテンポ遅らせていれば、もっと際どい勝負になっていたはず」と西田騎手。「末脚を生かすこの馬のレースに徹するだけ」と挑んだ水野調教師。重賞の連勝は逃したが、「内容は良かった」とラインミーティアの勝負根性をたたえ、10月1日に中山で行われるGT「スプリンターズS」(1200メートル)へ名乗りを上げた。

写真:今年絶好調のミルコ・デムーロ騎手。阪神競馬場のフォトスポットのパネルでは「アナタ、メッチャカルイやん!」のポーズ

今年絶好調のミルコ・デムーロ騎手。阪神競馬場のフォトスポットのパネルでは「アナタ、メッチャカルイやん!」のポーズ

 今年、笠松でも騎乗してくれたミルコ・デムーロ騎手。セントウルSを勝ち、宝塚記念を含めて重賞11勝目となった。連対率は4割を超え、やはり「持ってる男」はパワーもすごい。阪神競馬場内にあるユニークなフォトスポットのパネルでは、「アナタ、メッチャカルイやん!」とお姫さま抱っこのポーズを決めていた。桜花賞デーのレース後、前を通ったことがあった。ちょっと勇気がいるのか、挑戦している女性の姿をなかったが…。

 オグリキャップが現役時代、中央デビュー戦のペガサスSを勝ったのも阪神競馬場。同じ舞台でラインミーティアは「サマースプリント王者」のビッグタイトルを獲得。年齢的にもこの秋がピークの状態で、西田騎手も「まだ完璧には乗れていないので、差は詰められるはず」と手応え十分。スプリントの重賞ロードを突っ走り、スプリンターズS制覇へとファンの夢も広がる。オグリ一族のGT挑戦となれば、ラインミーティアの祖母アラマサキャップ(オグリキャップの子)が1995年のオークスで8着、オグリワンが日本ダービーで17着となったが、それ以来だろう。

写真:笠松2歳馬が激突した秋風ジュニアをビップレイジングで制覇した藤原幹生騎手

笠松2歳馬が激突した秋風ジュニアをビップレイジングで制覇した藤原幹生騎手

 地方競馬は秋競馬に突入し、笠松・名古屋勢が各地の重賞戦線で存在感を示した。

 笠松の2歳戦でJRA認定競走の「秋風ジュニア」(準重賞)を勝ったのは、藤原幹生騎手が騎乗したビップレイジング(笹野博司厩舎)。北海道からの転入馬で、中団からあっさり差し切り勝ち。笠松生え抜きのマルヨバリオスが2着、マーメイドモアナは3着だった。

 藤原騎手は一昨年、北海道・門別で武者修行。期間限定騎乗の3カ月間に23勝を挙げて、騎乗技術を磨いた。馬産地で競馬への視野を広げ、昨年は96勝(リーディング4位)と飛躍。秋風ジュニアでは、ビップレイジングの道営時代のレース映像を参考にし、「イメージ通りに反応してくれた。これから大きなレースで頑張ってくれるといい」と、中央や交流レースでの活躍を期待していた。

 園田チャレンジカップでは、笠松のハイジャ(佐藤友則騎手)が2着と好走した。勝ったのは、名古屋・かきつばた記念を制覇したトウケイタイガー(川原正一騎手)。ハイジャは4コーナー過ぎで追い上げて詰め寄ったが、最後は4馬身差。「園田の壁は高いですね」と佐藤騎手。相手が元笠松のレジェンド・川原騎手なら納得の結果か。その後、ハイジャは残念ながら、けがのため休養入りし、復帰は半年ほど先になりそう。

写真:笠松・くろゆり賞2着のカツゲキキトキト。大井・東京記念では先行策で、惜しくも2着だった

笠松・くろゆり賞2着のカツゲキキトキト。大井・東京記念では先行策で、惜しくも2着だった

 大井の東京記念(SU)にはカツゲキキトキト(大畑雅章騎手)が参戦し、惜しくも2着だった。地方馬同士の2400メートル戦で、オグリキャップ記念(1着)のように先手を奪うと、軽快な逃げ。ゴール直前で単勝123倍の伏兵・サブノクロヒョウ(大井)にVをさらわれたが、復活を印象づけた。「最後は惜しかったが、次は休み明け3戦目でもっと良くなる」と大畑騎手。

 その次走は白山大賞典(10月3日・金沢)を目指しており、結果を残せれば、JBCクラシック(11月3日・大井)への視界が開けてくるだろう。大井では昨年の黒潮盃でも2着がある。JRA勢は手ごわいが、4歳となって充実の秋。笠松デビュー馬がひた走る出世街道。ダートグレード競走で、勝利をつかみたい。

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筆者プロフィール

【ハヤヒデ】
80年代から笠松競馬を愛し、オグリキャップの走りに感動した競馬ファンの一人。岐阜新聞社に勤務。