オグリの里

ラブミーチャン記念、笠松勢ワンツー

写真:ラブミーチャン記念をチェゴで勝った佐藤友則騎手(中央)。高知の赤岡修次騎手(左)らと腕を競った

ラブミーチャン記念をチェゴで勝った佐藤友則騎手(中央)。高知の赤岡修次騎手(左)らと腕を競った

 11月の笠松競馬は、地方全国交流重賞のラブミーチャン記念、笠松グランプリを開催。まずは、北海道から移籍してきた2頭の笠松勢が、痛快なワンツーフィニッシュを決めてくれた。

 2歳牝馬による第4回ラブミーチャン記念(1600メートル、SPT)は、佐藤友則騎手が騎乗した2番人気チェゴ(井上孝彦厩舎)が2番手から差し切った。向山牧騎手のバレンティーノ(尾島徹厩舎)が、2馬身半差の2着に突っ込んだ。ともに門別の新馬戦でJRA認定勝ちを収めた素質馬。その後は伸び悩んでいたが、笠松の名門、若手厩舎の「再生工場」で鍛えられて、潜在能力を開花させてくれそうだ。

 笠松デビュー戦を勝ったチェゴはスクリーンヒーロー産駒。先行力を生かせる笠松の馬場が合ったようで、いきなりの重賞制覇となった。レース名がプリンセス特別からラブミーチャン記念になってから、笠松勢の勝利は初めてで、佐藤騎手も初制覇。歴代の優勝馬はジュエルクイーン(北海道)、ミスミランダー(同)、ヤマミダンス(金沢)で、その後の活躍が目覚ましい。チェゴも出世馬として飛躍が期待できそうだ。

写真:ラブミーチャン記念で、佐藤騎手はうれしい初勝利

ラブミーチャン記念で、佐藤騎手はうれしい初勝利

 勝利インタビューで佐藤騎手は「きょうは勝てると思っていた。調教からここ目標で、手の内に入れていた。スタートはあまり良くなかったが、前を行くエグジビッツを見ながら競馬ができた。(直線で先頭に立ってからも)馬に遊ばれないようにした」と、単勝1.4倍の人気馬を4コーナーであっさりとかわして、抜け出す強い競馬を振り返った。「入れ込みがきつい面もあるが、ハイジャも担当していた厩務員さんに任せておけば、力を付けてくるので先が楽しみな馬。遠征してもいいところを狙えそう」と手応え十分。リーディング争いでも「気を抜かずに頑張ります」と意欲を示した。

 「この馬は走るはず」と自信たっぷりだった井上調教師も、してやったりの表情。「状態は笠松へ来る前から良かったし、早めに入厩させてじっくりと仕上げ、勝つと思っていた」とにっこり。今後は年末のライデンリーダー記念が目標になるという。

写真:優勝したチェゴと佐藤騎手(左)、井上孝彦調教師(右)ら

優勝したチェゴと佐藤騎手(左)、井上孝彦調教師(右)ら

 ゴール前で1番人気エグジビッツ(岡部誠騎手)をかわして2着に食い込んだバレンティーノは、鋭い差し脚が武器になりそう。金沢シンデレラカップを制したエグジビッツは先手を奪ったが3着に敗れた。終わってみれば、門別デビュー組が上位3着を占め、レベルの高さを示した。近年、中央競馬でも通用する強い馬が増えてきた北海道競馬だが、道営記念も終わって、来年4月中旬まで開催休止となる。北の大地から馬運車に揺られて笠松へもどんどん来てもらい、新たな活躍の場として勝利を飾ってほしい。

 笠松生え抜き馬では、マーメイドモアナ(東川公則騎手)に注目した。馬体重383キロと軽量だが、頑張り屋で5着に踏ん張ってくれた。3000勝ジョッキーの名手・赤岡修次騎手(高知)も参戦してくれて、大井のアクアレジーナに騎乗したが6着に終わった。 

 川崎で行われたロジータ記念には、笠松3歳馬のアペリラルビー(栗本陽一厩舎)が挑戦。吉原寛人騎手(金沢)が手綱を取り、14頭立ての最後方から追い込んで6着と健闘した。レース名になったロジータは、昨年12月に亡くなっていたことが判明。地方競馬の牝馬重賞シリーズ「グランダム・ジャパン」が、「ロジータふたたび」を合言葉に毎年開かれている。ラブミーチャン記念も2歳シーズンの一戦として開催され、3着に入ったエグジビッツはポイントを加算して2歳馬の単独トップに立った。

 現役時代のロジータは、1989年にオグリキャップとも対戦している。当時、地方馬が中央に参戦できたのは2レースのみ。ロジータはオールカマー(オグリ1着)で5着、ジャパンカップ(オグリ2着)では13着に敗れたが、地方馬として存在感を示した。引退レースの川崎記念では単勝1.0倍で圧勝し、ファンの多い名馬だった。

写真:悲願のダートグレード制覇が期待されるカツゲキキトキト

悲願のダートグレード制覇が期待されるカツゲキキトキト

 名古屋では、東海菊花賞が行われ、カツゲキキトキト(大畑雅章騎手)が直線で抜け出して圧勝。岐阜金賞制覇で東海3冠を達成したドリームズラインには、東川公則騎手(笠松)が騎乗したが8着に敗れた。古馬との実力差はまだ大きく、今後の成長が期待される。

 名古屋のレースを連勝したカツゲキキトキトだが、地方・中央交流のダートグレード競走では、白山大賞典の2着が最高で、まだ勝利がない。ラブミーチャンはGTを含めて5勝を挙げた名牝だったが、今になって改めてその偉大さを再認識させられた。カツゲキキトキトには、JBC挑戦を期待していたファンも多かっただけに、レース選択はどうだったか。ラブミーチャンと同じ笠松デビュー馬でもあり、大きな舞台でもっと上を狙える力があるはず。まずは悲願のダートグレード制覇を果たしたい。

写真:昨年の笠松グランプリで連覇を飾ったラブバレット(岩手、山本聡哉騎手)が今年も参戦する

昨年の笠松グランプリで連覇を飾ったラブバレット(山本聡哉騎手)が今年も参戦する

 笠松グランプリ(1400メートル、SP1)は、22日に全国の強豪を迎えて開催される。3連覇を狙うラブバレット(岩手)が今年も参戦。かきつばた記念覇者トウケイタイガー(園田)、読売レディス杯を勝ったプリンセスバリュー(大井)ら豪華メンバーが顔をそろえる。笠松からは金沢スプリントカップを逃げ切ったライスエイトら4頭が迎え撃つ。相手は強いが、地の利を生かした思い切ったレースで盛り上げてほしい。



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筆者プロフィール

【ハヤヒデ】
80年代から笠松競馬を愛し、オグリキャップの走りに感動した競馬ファンの一人。岐阜新聞社に勤務。