失点にもドロー狙わず、持ち味貫く
今シーズン初の逆転負け。全42試合の中の1試合と考えると、今後も数試合は逆転負けがあるかもしれない。しかし、この日の横浜FC戦は、とにかく負け方が悲劇的だった。FW片山真人の言葉が端的だ。「もう、こんな試合はこれっきりにしたい」。イレブンから目前だった勝ち点を奪っていった、悪夢のようなロスタイムだった。
今季最多となる6000人超の観衆は、最後までFC岐阜が「3―2」で勝利できるか、「2―2」で勝ち点を得ることができると信じてやまなかったはずだ。「戦術や、サイドを使った攻撃、守備の出足の鋭さなどは、われわれが学ばなければならない」とは横浜FCの都並敏史監督。それだけ、FC岐阜は強豪相手に戦えていた。
持ち味は貫いた。激しいプレスからサイド攻撃につなげ、「アタッキングサード(敵陣ゴール前)で起点をつくるということは成功していた」とFC岐阜の松永英機監督。さらに、2―2とされても決して守りに入らず、勝ち越しを狙って攻め手を緩めなかった。ただ、失点が終了直前だったということだ。
チームとしての統一感は横浜FCと比べても引けを取るものではなく、都並監督が感じたFC岐阜の印象「非常にいいチームだと思う」は正直なものだろう。「こういう負け方をすることで、チームは成長する」と松永監督。初の逆転負けを喫した痛恨の経験は、未来の勝ち点につながる教訓となるに違いない。
「クリアー!」。いつもより一段と大きい声が、ピッチにこだました。今季初スタメン、Jリーグ初出場を果たしたGK水谷允俊。「普段の練習から準備は万端だったけど、やっぱり緊張した」とほろ苦いデビューとなった。
