後半攻勢もシュート精度欠く FC岐阜セカンド天皇杯1回戦
ただの「敗退」ではなかった。GK曽我部巧はユニホームで顔を覆ったまま泣き崩れ、DF横山雅哲も真っ赤にはらした目でピッチを見つめたまま、ぼう然。「僕らには、これしかなかった」(横山)。人生を懸けるかのようにサッカーに打ち込むFC岐阜セカンドの選手にとって、0―1での敗退は受け入れ難い残酷な現実だった。
プランの半分は遂行した。「前半に失点しないようにすれば、後半はいけるのでは」(辛島啓珠監督)。言葉通り前半を無失点で折り返し、後半に攻勢に出たがシュート精度を欠きゴールは割れず。最後に笑ったのは、今夏の全日本大学トーナメントで準優勝した技術豊かな阪南大だった。
J1から数えると事実上の7部に相当する県2部で戦うFC岐阜セカンド。元Jリーガーや、FC岐阜が毎年の昇格を成し遂げる中でトップチームから漏れた選手が、昼間は仕事で生計を立てて夜に練習を積んでいる。トップチーム入りを目指す選手にとって天皇杯は「上に行くほどアピールの場になる」(MF中村豪)という年1度の大チャンス。「どうしても勝ちたかった」とMF櫻田真平は肩を落とした。
脚光を浴びるJの舞台を夢見て、いわゆる「日陰」で奮闘する選手たち。今大会で勝ち上がる夢は打ち砕かれたが、チャンスのすべてが終わったわけではない。試合後、熱心なサポーターから温かなエールが飛んだ。「前向いて、頑張れ」

