耐えて耐えて…小島宏が好機に一発
決して派手さはない。試合を支配し続けるようなスペクタクルもない。しかし、勝ったのはアウェーのFC岐阜で、泥沼の4連敗を喫したのはホームの徳島。この試合は6月最後の試合だったが、「チームとしての戦い方がうまく機能してきた」(松永英機監督)、この1カ月間の縮図のような勝利だった。
よくも悪くも、これがいまのFC岐阜らしさだ。「前半は攻撃で自分たちの時間帯をつくれなかった」(松永監督)と押し込まれ守勢にまわったが、粘り強く無失点で切り抜けたのも事実。次々と攻撃を繰り出す派手なサッカーではなく、最終ラインを中心にじっくりと辛抱して流れを待つ、いまのFC岐阜らしさを発揮した。
さらにワンチャンスで試合を決めたのは、セットプレーから決めた横浜FC戦に続き、6月は2試合目。もはやチームの得意技になりつつある。
後半25分。相手DFの目がFC岐阜の交代選手に行き、わずかに守備の出足が遅くなったすきを突いた。開幕戦に続くゴールを挙げたMF小島宏美は「相手ディフェンスがミスしてくれたから、たまたま」と謙そんしながらも「与えられたポジションで結果を出して(試合の)頭から出たいと思っているのでよかった」と冷静。守勢の中でも虎視眈々(たんたん)とゴールを狙う姿も、いまのFC岐阜らしさと言っていいだろう。
松永監督は「結果だけみたら『よくやった』かもしれないけど、内容はミスが多く、修正しながらやっていきたい」と気を引き締める。しかしそれは、内容が悪くても勝つしたたかさがある、ということの裏返し。下位チーム相手に負けないということは、地味ではあるが大きな武器となる。

