小型SL笑顔を運ぶ 森の汽車倶楽部 − 岐阜新聞 Web

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小型SL笑顔を運ぶ 森の汽車倶楽部
2017年10月11日 09:54
写真:小型SL笑顔を運ぶ 森の汽車倶楽部
小型蒸気機関車の乗車を楽しむ子どもたち=瑞浪市寺河戸町、JR瑞浪駅前広場

 ガタンゴトン−。白煙を上げて走り出す小型の蒸気機関車(SL)。汽笛を力強く響かせ、ぐんぐんと加速すると、乗客の子どもから歓声が上がった。多治見市の「森の汽車倶楽部」は、本物そっくりの小型SLを地域のイベントで運行。子どもたちに笑顔とSLの魅力を届けている。

 同倶楽部は2013年4月に結成し、東濃地方や愛知県に住む40〜80代の鉄道愛好家ら男性13人が所属。会員の落合清伯さん(70)=同市旭ケ丘=らが所有する「D51」や「C62」などの小型SL5両を借り、東濃地方のイベントや祭りに年10回ほど参加している。

 レールの長さは最大60メートルで、平均時速は4〜5キロ。サイズは本物と比べ10分の1程度だが、石炭を入れて蒸気で走るメカニズムは同じ。小さくても、大人10人を乗せて走ることができる。

 会員たちは定期的に勉強会を開き、点火や給水の方法などを何度も確認する。小型SLは実物同様のメンテナンスが必要だが、会員たちは念入りに取り組む。冲中勉会長(73)=同市大畑町大洞=は「安全運転が何よりも大切だから」と語る。

 瑞浪市寺河戸町のJR瑞浪駅前広場で行われた「みずなみ百縁商店街」では、毎回10人ほどを乗せて出発。約1〜2分の小旅行に、子どもたちは「速い速い。何回も乗りたい」と大騒ぎ。時間を忘れて客席に腰掛ける姿が見られた。

 イベントごとにヘッドマークを制作し、記念乗車券を配布する。「運行を楽しみにしてくれる人たちが増えている」と冲中会長。今後も依頼がある限り運行する予定で「多くの人に乗車してもらい、地域活性化につなげていけたら」と力を込める。小型SLの響きに合わせて乗客の笑顔が広がる。会員たちの夢は続くよ、どこまでも−。