【移動編集局】地方創生〜チカラは地から〜 中濃編

活かせ!中濃の資源

刀剣ブームつかめ 関鍛冶伝承館 日本刀鍛錬場改修へ

刀剣ブームつかめ 関鍛冶伝承館 日本刀鍛錬場改修へ
日本刀鍛錬を見学する観光客。若い女性や外国人が目立つ=5日午後、関市南春日町、関鍛冶伝承館

◆「回廊」計画、観光拠点に

 刃物のまち・関市で、関で作られた日本刀を展示する関鍛冶伝承館(同市南春日町)の日本刀鍛錬場の改修工事が間もなく始まる。これまで刀匠による日本刀鍛錬見学用の座席はなかったが、座席100席や大型モニターを設け、伝統文化継承を踏まえながら、観光資源として活用する狙い。来年春にオープンの予定で、「刀剣女子」に代表される若い世代を取り込むことができるか、期待が掛かっている。

 同鍛錬場での刀匠による日本刀鍛錬は多くの見学客を集めてきたが、座席がなく観光客に不便をかけることもあった。改修で見学しやすくなり、モニターを使った解説なども計画している。

 同館では、近年相次いで意欲的な企画展を開催しており、入館者は増加傾向。年間入館者は、2014年度まではおおよそ2万人以下だったが、15年度以降は3万人を突破。本年度も順調で、刃物まつりが開かれた10月は、前年同月を4千人上回る約1万2500人と、10年前の年間入館者数に匹敵した。

 愛知県瀬戸市から訪れた会社員の女性(25)は「鑑賞に出掛けるようになり半年で、各地の産地の違いに興味を持つようになった。美濃伝の特徴が知りたい」と強い関心を示す。同館の担当者は「昔に比べ『刀剣女子』など若い世代が増えたことは事実。しかも、かなり目が肥えて刀に詳しい」と話す。

 関市が、同館を含めたエリアで大規模に計画しているのが「刃物ミュージアム回廊」。既存施設などを生かし、人の流れを誘導する形で複数の施設をつなぎ、観光の拠点とする構想だ。中心施設は新築する計画で、間もなく設計業者が選定される。中心施設には、飲食や観光案内、土産品販売などの機能が設けられるという。

 「これまで関市の観光には、核になる施設がなかった。刀剣ブームの流れを受け止める体制をつくりたい」と同市観光交流課の担当者は期待を募らせる。国内ファンばかりではなく、「侍」の文化を楽しみに来日する外国人もターゲットだ。日本刀というキラーコンテンツを武器に、一大観光地を目指す。

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