【移動編集局】地方創生〜チカラは地から〜 中濃編

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人手不足積もる悩み 郡上のスキー場、地元の働き手高齢化

人手不足積もる悩み 郡上のスキー場、地元の働き手高齢化
オープンを控え、雪づくりに取り組む派遣社員の男性(手前)=郡上市高鷲町大鷲、鷲ケ岳スキー場

◆寮の通年提供など試行錯誤

 シーズン間近の郡上市のスキー場ではここ数年、働き手の確保に頭を悩ませている。市内には計11のスキー場が立地し、年間約150万人がスキーやスノーボードに訪れるが、オープン間近でも働き手を十分に確保できていないスキー場があり、関係者はやきもきしている。

 「年々人が集まらなくなっている。今年は昨年以上に悪い。年末年始に向けて少しずつかき集めるしかない」と話すのは、同市高鷲町の「鷲ケ岳スキー場」を経営する東和観光の取締役で総支配人の井森誠さん(49)。

 同スキー場では、冬は働き手として約200人が必要だが、オープンが22日に迫る中、11月上旬で7割程度しか確保できていないという。

 冬のスキー場では、ゲレンデ整備をはじめレストラン、リフト運行、リフト券販売、売店、パトロールなど多くの仕事がある。高鷲町のスキー場では規模に応じて約100〜200人が必要になる。

 これまで市内の各スキー場では雇用は地元に頼り、全体の4〜7割ほどを占めていた。しかし、その数も年々減少。季節雇用で長年頼みにしてきた人が高齢化し、若者の確保が難しいのが要因という。都市部の若者によるアルバイトのリピーターも減少しており、派遣社員の割合が増加。3〜4年前から外国人の派遣も増えている。

 「毎年求人を行うのは負担が大きい」と井森さん。派遣社員は毎年人が変わるため、複雑なオペレーションの仕事などは任せられない。近年は派遣会社も求人に苦労し、スキー場はシーズン中の人員配置の見通しが立てにくくなっている。

 ダイナランド(同市高鷲町)では、定着者を増やす試みを開始。冬に同スキー場で働く人は、夏は別の働き先であっても同社の寮を住居として通年利用できる仕組みを作った。

 冬は同スキー場、夏は同町のキャンプ場で働いて寮を利用する岐阜市出身の女性(33)は、「スキー場に勤務して知り合いもできたので、ここで結婚して暮らしたい」と話す。

 鷲ケ岳スキー場も、地元キャンプ場などと従業員の出向契約を結び、繁忙期は助っ人を派遣し合う助け合い制度を始めるなど、働き手の確保を模索している。

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