【移動編集局】地方創生〜チカラは地から〜 飛騨編

57年ぶり神々集う 3日から飛騨の大祭

57年ぶり神々集う 3日から飛騨の大祭
57年前に行われた「飛騨の大祭」の様子。当時の新聞には「人出は10余万人」と報じられている(飛騨一宮水無神社提供)

 岐阜県高山市一之宮町の飛騨一宮(いちのみや)水無(みなし)神社で、3日から6日までの4日間、式年大祭「飛騨の大祭」が開催される。大祭は1960年以来57年ぶり、11回目。飛騨地方一円の305の神社が集い、町中を練り歩く各神社の行列は、総勢約7千人に上る。およそ半世紀ぶりの大祭がいよいよ幕を開ける。

 飛騨の大祭は、飛騨全域の神社(神輿(みこし)やまつり行列)を招き、天下太平と五穀豊穣(ほうじょう)などを祈願する飛騨地方独自の祭りで、全国でも類を見ない神事という。

 起源は、江戸時代に幕府の天領だった飛騨国代官の増税措置に反発した農民一揆「大原騒動」で荒れた神殿を造営し、1779(安永8)年に催された3日間の大祭とされる。

 飛騨で約20年続いた大原騒動の中でも、73年の「安永騒動」は最大規模で、水無神社が主舞台となり、約1万人の農民らが集まった。幕府は郡上などの藩に命じて騒動を鎮圧。多くの農民に死傷者が出たほか、神主2人が磔(はりつけ)となり、関係者の処分が相次いだ。

 大祭は、騒動で疲弊した人心を奮い立たせた様子から「世相の凶(あ)しきを吉に返す世直しの大まつり」として、飛騨各地の神社にも広まった。社格が高い水無神社の大祭は、その中でも最大で、鎮魂や平和を祈る祭りとして続いてきた。

 参加する各神社は、神輿や神楽、獅子舞などの行列を整え、宮小・中学校などの支度所から水無神社までの約1・2キロを練り歩く。多い神社では300人を超える行列、29台の神輿がある。4日間とも午前8時半から9時45分にかけて順次、支度所を出発し、水無神社に到着後、舞台で神事芸能を奉納する。

 初日の3日には天皇陛下から賜った神前に供える幣帛(へいはく)の奉幣祭、4日には水無神社の分社の水無(すいむ)神社(長野県木曽町福島)が祝いに駆け付け、赤ちゃんの健やかな成長、高齢者の健康、長寿などを祈る神事「心願(しんがん)」が行われる。

 6日までの期間中、各神社の異なる闘鶏楽や獅子舞など飛騨一円の神事芸能が披露される。県重要無形民俗文化財の白川村民謡保存会の「こだいじん」(3日)、飛騨東照宮おかめ獅子舞保存会の「おかめ面とひょっとこ面」(4日)も演じられ、各地域の太鼓演奏なども繰り広げられる。大祭に合わせて仕込まれたどぶろくや地酒も振る舞われ、大勢の人でにぎわい、華やかな祭りとなりそうだ。

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