チャレンジ25キャンペーン

フォーカスぎふ

2009年12月30日(水)

岐阜市長選、分裂選挙の様相

「立命館」しこり深く

写真:岐阜市長選、分裂選挙の様相
岐阜市長選の立候補予定者の集会。告示まで1カ月に迫り、支持拡大の活動は熱が帯びてきた=岐阜市内

 県都のリーダーを決める岐阜市長選(来年1月31日告示、2月7日投開票)が1カ月後に迫った。選挙戦に影響力を持つ同市議会(市議44人)や政党、労働組合などは、3期目を目指す現職細江茂光氏(61)と新人で経営コンサルタントの浅野真氏(40)で支持が割れており、分裂選挙の様相を呈している。来夏の参院選を控え、組織内分裂を回避しようと民主党や自民党、連合岐阜などは自主投票を相次いで決定するなど、県最大都市の市長選は混迷を深めている。

 細江氏を支援しているのは立命館誘致計画に賛成した市議16人。細江氏が掲げた誘致計画はこの3月市議会で認められず断念に追い込まれたが、細江氏と同一歩調をとってきた市議らは、今回の市長選でも選対の主力で動いている。ただ、自民市議からは「細江氏が満点とは言わないが、ほかに任せられる人物が見当たらない」との本音も漏れる。

 一方、浅野氏を支援している市議22人は、ほとんどが誘致計画に反対した市議。民主、自民、共産、無所属と党派は多岐にわたる。かつてない超党派での結集に、自民市議は「細江市政を終わらせる一点で団結した」と強調するが、細江氏の対抗馬擁立を独自に模索したものの断念し、名乗りを上げた浅野氏に相乗りした構図だ。

 細江氏が打ち出した誘致問題は、自民や民主の市議会会派の分裂を引き起こし、“市長派”と“反市長派”という市議会内の対立構図を生み出した。市長派の自民市議は「しこりは根深い。修復は困難」と言い切る。

 市議会が真っ二つに割れた状況を受け、各政党は自主投票を決め込んでいる。

 民主党県連は「単独で推薦できる状況にない」(園田康博代表代行)として、候補者の推薦を見送った。県連幹部は「来年夏の参院選を前に、党内が割れるのは避けたい」と話す。

 自民党岐阜市支部も「党内が割れている」(安田謙三会長)として自主投票を決めた。ある幹部は「党再生に向けて一致結束しなければならない時期。(党内で割れるのは)これきりにしてほしい」と苦言を呈し、参院選での結束を求めた。

 一方、過去3回(ことし1月の出直し選含む)の市長選で細江氏を推薦した連合岐阜も、今回は自主投票を決めた。三尾禎一会長は「これからの4年間を考えると、今の市議会の対立構図の中では、政策実現は不可能」と説明。参院選も控え、民主県連と同一歩調をとった。

 連合岐阜が自主投票を決めたことで、細江、浅野陣営とも連合傘下の労働組合の取り込みに走っている。市職員労働組合連合会は「(現市長は)行政組織基盤を疲弊させた」として浅野氏推薦を決めたが、依然、多くの団体が模様眺めに入ったままの状況にあり、両陣営の取り込み合戦は告示間際まで続きそうな気配だ。

 同市長選には両氏のほか、新人で元市立中学校教諭の大西隆博氏(44)が出馬を表明している。

【市岐阜商高・立命館問題】

 2006(平成18)年11月、立命館が岐阜市立岐阜商高の移管により中高一貫校を開校したいと提案。市議会で誘致計画を反対されたため、細江茂光市長は昨年12月辞職し「直接民意を問いたい」と出直し選に打って出た。細江氏は無投票当選したが、今年3月の議会で誘致関連の予算案が21対22で認められず白紙撤回した。市議会は今も細江氏に対する支持派、不支持派に分かれている。