写真:就活熱く 親も大学も

合宿で面接の練習に励む朝日大の学生ら=大垣市万石の大垣フォーラムホテル

 大学生や短大生の就職活動を支援する動きが、県内でも活発になってきている。大学などが企画した就活合宿や保護者向けのセミナーに加え、就活中の学生向けに新サービスを始める企業も。厳しさが伝えられる就職戦線。学生本人だけでなく、周囲も熱を帯びている。

合宿で内定95%超 保護者もセミナー

 朝日大学(瑞穂市)は今月初旬、3年生を対象に1泊2日の面接合宿を大垣市のホテルで開いた。今年初めて企業側の採用担当者も参加。上場企業などの担当者を前に、約60人の学生は実戦さながらの面接を体験した。経営学部3年の小栗奈津未さん(21)は「フェンシング部の活動ばかりしてきたから就活には危機感があるが、合宿で貴重な経験ができた」と喜ぶ。

 合宿で学生が負担するのは8000円(食事、宿泊代込み)のみで、残りは大学が負担。手厚い体制をとるのは、就活支援が大学の評価につながるからだ。

 担当者は「少子化で大学は生き残りを懸けて競争している」と話す。生き残るため受験生へアピールするのが就職内定率。朝日大は2011年3月卒業まで4年連続で内定率95%以上と全国平均を超えている。この担当者は「都市部の有名マンモス大学ではできない、地方の大学だからこそ可能なきめ細やかな就活支援を行っている」と自負する。

 就職支援の対象は親にまで広がっている。

 県産業経済振興センターは本年度初めて保護者向けセミナーを企画。昨年12月のセミナーには関東や関西の大学に通う学生の保護者20人が参加した。

 なぜ保護者をターゲットとするのか。同センター担当者は「親が内定率向上の鍵だから」と話す。

 県内企業の99%以上は中小企業だが優良企業も実は少なくない。ところが優良な中小企業の内定を学生が得ても、知名度が高くないため保護者が難色を示すことがあるという。親が内定辞退を伝えてきたケースすらある。

 「今の学生の大企業志向は、安定を求め、かつ現在の厳しい就職状況を知らない親の意向も影響している」と担当者は明かす。保護者を対象にしたセミナーは全国で広がっている。

 企業も就活向けの新サービスを打ち出している。

 アシストアイ(各務原市鵜沼台、松原哲平社長)は今月、全国でも珍しいインターネット電話の「Skype」(スカイプ)を用いた学生向け模擬面接サービスを始めた。

 費用は20分3000円。学生は同社の担当者とスカイプを通して15分間模擬面接を行い、その後の5分間で担当者から指導を受ける。

 大手企業の中にはスカイプで1次面接を行うところも現れている。目を大きく開けたりゆっくり話すなど、スカイプ独自のノウハウも提供する。

 松原社長は「面接で自分の良さを伝えるにはノウハウが必要。PRしきれずに落ちる学生を一人でも減らしたい」と就職支援事業を充実する考えだ。

(馬田泰州、鈴木隆宏)