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準決勝(7月26日)
| 準決勝 | 長良川 26日第2試合 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
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中京×県岐阜商=9回に逆転サヨナラ勝ちを決め、歓喜に沸く県岐阜商ナイン=長良川
県岐阜商は劇的な逆転サヨナラ勝ちを収めた。 先発山田は初回の1死満塁を併殺で切り抜けると、その後も要所を締める力投。五回、二塁打の6番横山が8番山田の遊ゴロの間にかえり先制したが、八回に勝ち越された。1点を追う九回、4番井貝の安打と5番江崎の二塁打で無死二、三塁。続く児玉が決勝の2点適時打を放った。 中京は2番手の右腕外子浦が粘投すると、八回に5番久保田の2点適時三塁打で逆転。だが追加点が奪えず涙をのんだ。
出た、つないだ、決めた―。起死回生の3連打で、勝利のホームに滑り込んだ県岐阜商の江崎秋馬。ベンチの方を振り返ると、もう仲間は抱きつかんばかりの距離まで駆け寄っていた。選手の一人が「うれし泣きなんてこの世にないと思っていた」とつぶやく。選手たちが、スタンドが、まさに劇的な逆転サヨナラ勝利に酔いしれた。
突然の雷雨により、九回表の途中に中断となった準決勝の第2試合。2点を失って逆転を許したエース山田智弘は、中断した1時間28分もの間、1死満塁のピンチを背負ったままだった。降雨コールドも心配される中、「気合で抑える。絶対に」と再開を信じて闘志をみなぎらせる山田。そんなエースに藤田明宏監督が語り掛けた。「この回だけでいい。一世一代の投球を見せろ」
再びマウンドに上がった山田は、切れのある変化球で後続を打ち取ると、流れは一気に県岐阜商に。その裏の攻撃前、「走者が出ても送らない。思い切っていけ」と選手を送り出す指揮官の覚悟に、ナインは団結し奮い立った。九回に失策した先頭の4番井貝星良は「山田さんが『ここは抑えるから次の回の攻撃は頼むぞ』と言ってくれた。絶対に借りを返したかった」と、甘く入った最初のストライクを意地の右前打。チームの勢いに後押しされるかのように、5番江崎、6番児玉健一郎が続き、一気の攻撃で試合を決めた。
「リードしながら追い付かれて負ける試合が過去に何度もあったが、ついにその壁を破ってくれた」と、藤田監督は選手の成長を実感する。主将の松田智宏は「明日勝たなければ意味がない」と気持ちはすでに次の戦い。この試合でチームの合言葉である“絆(きずな)”を再確認したナインは、甲子園に向けて突き進む。

8回中京2死一、二塁、5番久保田裕紀が右中間越えに勝ち越しの2点適時三塁打を放つ
悪い夢を見ているかのようだった。雷雨による中断直後の九回、攻撃では1死満塁を2者連続凡退でふいにし、その裏の守備では3連打を浴びて逆転サヨナラ負け。攻守の柱・捕手中村毅は泣き崩れる仲間たちの肩を抱き、気丈に振る舞った。「自分らの力不足。中断は言い訳にしたくない」
先発は左腕加藤智弘。制球が乱れ、直球は高めに浮いていた。「雰囲気にのまれた」。ピンチを変化球で抑え込んでいたが、五回に二塁打などで先制点を失う。
だが六回からマウンドに立った右腕外子浦恭平がリズムを変える。「走っていた」(中村)という快速球を軸に3人で攻撃を終わらせ、七回もピンチを無失点で乗り切って攻撃につなげた。
八回二死一、二塁。前戦まで8打点の5番久保田裕紀が真ん中高めの直球を右中間を越える勝ち越しの三塁打。「中軸を担う自分が勝負しなければ、と真っすぐに絞って狙い打った」
九回も好機をつくったが、無情な荒天が流れを変えた。「せめて攻撃が終わってからにしてほしかった」と小嶋雅人監督。
九回裏に外子浦が打たれたのはすべて直球。「捕手の自分がほれる球で強気に組み立てた」と中村。外子浦も「思い切っていくしかなかった」。「バッテリーは悪くない。向こうの打者が一枚上だっただけ」と小嶋監督はかばった。
加藤智、外子浦、主砲広瀬直人ら主力には2年生も多い。中村は力を込めて3年生部員全員の思いを代弁した。「甲子園に行きたかった。でも最後まで楽しめた。能力に恵まれた後輩たちなら必ず甲子園でも勝てる。彼らにこの悔しさをすべて託したい」