県が飛騨牛の生産体制強化 繁殖用雌牛増産に補助金 − 岐阜新聞 Web
県が飛騨牛の生産体制強化 繁殖用雌牛増産に補助金
2016年02月19日09:31
写真:県が飛騨牛の生産体制強化 繁殖用雌牛増産に補助金
飛騨家畜流通センターで開かれた子牛せり市。全国的に子牛が減り、取引価格は上昇している=昨年11月、高山市内

 「飛騨牛」を産む繁殖用の雌牛が減っていることを受け、岐阜県は新年度、飛騨牛の生産基盤強化に取り組む。牛舎を整備して繁殖用雌牛を新たに増やした畜産農家を支援し、飛騨牛の安定した生産体制の構築を目指す。飛騨牛振興費として約4800万円を当初予算案に計上した。

 県によると、高齢化や後継者不足などで子牛を生産する繁殖農家は減少傾向にあり、過去に起きた口蹄(こうてい)疫や東日本大震災などの影響もあって全国的に繁殖用雌牛が減っている。県内の繁殖用雌牛は7750頭(2月1日現在)で5年前より1割以上減少した。

 このため、子牛の市場取引価格も前年より2割以上上昇し、市場で子牛を購入して育てる肥育農家の経営を圧迫している。為替変動による輸入飼料価格の上昇など、飛騨牛の生産環境に不安定要素が多いことから、県内で子牛の生産から肥育、飛騨牛の出荷まで一貫して行う体制づくりに取り組む。

 新年度は、牛舎を新築・増築して繁殖用雌牛を増やした農家に対し、1頭当たり10万円を補助する。関連予算1千万円を当初予算案に計上した。

 さらに生産拡大に必要な畜舎整備や自給飼料生産機械導入などへの支援も拡充。本年度より3千万円増額の8千万円を当初予算案に盛り込んだ。

 環太平洋連携協定(TPP)による県内産の農畜水産物への影響が懸念される中、古田肇知事は「(ブランド牛の)飛騨牛には追い風」として欧州や東南アジアに続き、新年度は新たに北米市場を開拓する。本年度3月補正予算案に、米国での市場開拓関連予算5320万円を計上した。