伯の「日本館」修復完了 友好の証し「100年後も」 − 岐阜新聞 Web
伯の「日本館」修復完了 友好の証し「100年後も」
2016年02月20日08:57
写真:伯の「日本館」修復完了 友好の証し「100年後も」
修復が完了した日本館=ブラジル・サンパウロ市、イビラプエラ公園

 日系人の心のよりどころを残したい−。岐阜県中津川市加子母の中島工務店が、ブラジル・サンパウロ市で30年近く続けてきた両国の友好のシンボル「日本館」の修復作業が完了した。昨年の外交樹立120周年に合わせ、4度目の作業を実施。中島紀于社長(71)は「今回の修復で100年は持つだろう。日系社会の役に立ててうれしい」と話している。

 日本館はサンパウロ市のイビラプエラ公園にある数寄屋造りの建物。同市制400年を祝い、日本からの移民が1954年に寄贈した。日本文化を紹介し、日系人の心のよりどころになっている。

 建物は老朽化やシロアリの被害が深刻で、同工務店が88年、98年、2013年に宮大工を送り、無償で修復してきた。今回は県産のスギとヒノキを送り、昨年11、12月に宮大工6人と中島社長が土台、屋根裏、茶室を修復した。屋根裏は梁が10センチ下がっており、木材で補強したほか、害虫の被害を受けた柱にニシキゴイをかたどった木片を付けるなど、職人の遊び心もしのばせた。棟りょうの松下智廣さん(43)は「現地の方の気持ちに答えようと、やれることは全力でやった」と振り返り、「役に立てる機会があれば喜んで、また行きたい」と話した。

 滞在中、ブラジル日本文化福祉協会の創立60周年式典に招かれ特別表彰を受けたほか、日系人向けの新聞や現地メディアから連日取材も受けた。

 日本館は改修後、1月5日から3日間、オープニングイベントが開かれた。大勢の人が和風建築に関心を寄せていたという。