信長居館跡、新たに池備えた庭園跡 濃姫の金箔御殿か − 岐阜新聞 Web
信長居館跡、新たに池備えた庭園跡 濃姫の金箔御殿か
2016年02月20日09:03
写真:信長居館跡、新たに池備えた庭園跡 濃姫の金箔御殿か
新たに見つかった六つ目の庭園跡。庭園の池では金箔瓦の破片も見つかった=19日午後、岐阜市、岐阜公園

 岐阜市教育委員会は19日、同市の岐阜公園内で発掘調査中の戦国武将織田信長の居館跡で、新たに池を備えた庭園跡が見つかった、と発表した。庭園跡は一昨年の調査で金箔(きんぱく)瓦が使われていたことが分かった居館の中心建物の近く。ポルトガルの宣教師ルイス・フロイスの文献には、庭を通って入った宮殿の2階に女王の部屋があったと記されている。庭園跡が文献の記述と似ていることから、中心建物の2階に信長の正室・濃姫の部屋があった可能性が高まった。

 市教委によると、本年度は中心建物があったとされる金華山ロープウェー乗り場南側約650平方メートルを調査。東西6メートル以上、南北約6メートルの巨石で囲まれた池のある庭園が見つかった。庭園は6カ所目で、池底には金箔瓦の破片約30点もあった。池の中で見つかっていることから、中心建物は池の南東側に隣接して建っていたと考えられる。

 フロイスは「日本史」の中で庭を通り、濃姫の部屋が2階にある建物に入ったと記述。記された池と、今回発見された庭園の池の形状が似ているから、庭園に隣接する中心建物に濃姫の部屋があったと推定。市教委は「濃姫の部屋には中国製の金の幕が掛かっていたとされ、(金箔瓦が使われていた点と)豪華さという面でも符合する」としている。

 今回の調査では、中心建物を建てるため大規模に敷地を拡張した痕跡を発見。盛り土で高さ3・5メートル以上かさ上げするなど、大掛かりな工事を行っていた。史跡岐阜城跡整備委員会委員長で滋賀県立大の中井均教授(日本城郭史)は「断定はできないが、フロイスの記述から、信長が奥方のため、複数の庭が見渡せる一等地に御殿を築いたと想像できる」と語った。

 市教委は27日午前10時から正午まで、発掘調査の現場を公開する。午前10時から約20分間、担当者が説明する。少雨決行。