山岳医療に強い医師を 御嶽噴火教訓、県医師会が養成 − 岐阜新聞 Web
山岳医療に強い医師を 御嶽噴火教訓、県医師会が養成
2016年02月28日09:41
写真:山岳医療に強い医師を 御嶽噴火教訓、県医師会が養成
山岳医療の医師養成事業の発足式であいさつする小林博県医師会長=岐阜市薮田南、県医師会館

 御嶽山(岐阜、長野県)の噴火災害を受け、岐阜県医師会(小林博会長)は山岳地帯の現場でも医療活動ができる医師を養成する。酸素が薄かったり、足場が悪かったりする過酷な地でも適切な医療を施せるよう、実地訓練も行う計画。医師会による山岳医療の医師養成は、全国初だという。

 中高年の登山者が増えるにつれ、山岳事故件数も増加。医師は搬送された患者に高山病や低体温症、脱水症などの治療はできるが、大規模災害時には現場入りするケースも想定される。ただ、変わりやすい天候など山には特有の条件があり、医師にも山の知識や経験、登山技術が求められるため、現場対応できる医師は非常に少ない。

 県医師会は今後、希望する医師に山岳医療や救急医療、登山の専門家を講師に研修をしたり、山で防毒マスクを付けた実技訓練を実施する計画。27日に岐阜市薮田南の県医師会館で行われた発足式で、小林会長は「海難のJMAT(災害医療チーム)はあるが、山岳はない。山岳JMATをつくり、研修したい」と意気込んだ。

 式典に続いて開かれた第1回の研修には医師約70人のほか、警察や自衛隊らから計130人が参加。御嶽山の噴火災害で救助に向かった下呂署の平田純巡査長や、高山赤十字病院の災害派遣医療チーム(DMAT)で活動した浮田雅人医師らが体験を語った。