器に注ぐアイデア セラテクノ土岐で成果発表 − 岐阜新聞 Web
器に注ぐアイデア セラテクノ土岐で成果発表
2016年03月09日09:02
写真:器に注ぐアイデア セラテクノ土岐で成果発表
酒の体積で燗の具合が分かるとっくりなどが並ぶ展示=土岐市肥田町肥田、セラテクノ土岐

 美濃焼の技術開発を研究する岐阜県土岐市立陶磁器試験場・セラテクノ土岐(同市肥田町肥田)で8日、本年度の成果を発表する展示が始まった。今回は「燗(かん)酒がおいしく飲める器」をメーンに、加温で酒の体積が膨らむことを利用して燗の具合が分かるとっくりや、電子レンジで均一の温度に酒を温められる器などが登場。器に注がれたアイデアと技術で注目を集めている。25日まで。

 同試験場では3年前から「NICE RICE LIFE」を合言葉に、お米を楽しくおいしく食べる器を提案してきた。第4弾となる今回は、和食ブームとともに世界に浸透する日本酒に着目。「燗 米を呑(の)む」と題し、三つのシーンで新たなライフスタイルを提案。過去の作品も合わせて約100点を展示した。

 注ぎ口付近に半透明の目印3点を施した高強度磁器のとっくりは通好みの作品。側面が波打つ形状や薄さなどにより湯煎でも加温が速く、酒の膨らみ具合が目印で示されることで燗の具合が分かる逸品だ。ぬる燗や熱燗もお手のものだという。

 “日本酒初心者”用に電子レンジで燗酒ができる磁器のとっくりは、底の中央部分を盛り上けて加温による温度むらを抑えた。取っ手があるため持つ時も熱くなく、安心して酒を味わえる。日本酒に果物を加えて加温する女子会向けの熱燗セットなどもある。試験場の担当者は「海外で日本酒は冷酒が好まれているが、次は燗酒ブームが来るはず。初めての人でもおいしく飲める器を提案した」と話している。