絶滅危惧種のカスミサンショウウオ 海津市で卵のう発見 − 岐阜新聞 Web
絶滅危惧種のカスミサンショウウオ 海津市で卵のう発見
2016年03月18日08:53
写真:絶滅危惧種のカスミサンショウウオ 海津市で卵のう発見
海津市南濃町で発見したカスミサンショウウオの幼生を観察する高木雅紀教諭(中)ら=岐阜市大縄場、岐阜高

 岐阜高(岐阜市大縄場)の高木雅紀教諭(50)が、県内では揖斐郡揖斐川町と岐阜市でしか生息が確認されていない絶滅危惧種カスミサンショウウオを、今月、海津市南濃町内で発見した。県のレッドデータブックには1984年に同市内で確認された記録があるが、その後の生息は不明で、発見は32年ぶり。高木教諭は次回のデータ改訂時に生息場所を3カ所に変更するよう申請する方針で、今後、顧問を務める同校自然科学部生物班で飼育・放流に取り組む。

 カスミサンショウウオは西日本に広く生息し、岐阜県が分布の北東限とされる。生活圏周辺の里山で生息しているが、水田の耕作放棄や水路のコンクリート化による産卵場所の乾燥などで、急激に個体数が減少している。

 日本爬虫両棲(はちゅうりょうせい)類学会員で、28年間県内各地を探索している高木教諭は、今月5日、海津市内の山沿いの水田で雌4匹分の卵のうを偶然見つけた。卵のうは持ち帰り、保護実績のある生物班の生徒らが飼育。現在は幼生(約400匹)に成長した。

 「貴重な生息地が見つかり、うれしい」と語る一方、「見つけた場所の環境を考えると個体数は非常に少ない。今保護しなければ数年で絶滅する」と指摘。今後、西濃地域の高校などと連携し、生息地周辺で保護や飼育を行いたい考え。

 高木教諭は「行政や住民、高校生らと協力して持続可能な保護をしたい」、同校2年神戸朱琉さん(17)は「岐阜県全体がカスミサンショウウオに住みやすい環境になるよう貢献したい」と語った。