ホッケー中川選手引退 日本女子の司令塔12年 − 岐阜新聞 Web
ホッケー中川選手引退 日本女子の司令塔12年
2016年12月19日08:36
写真:ホッケー中川選手引退 日本女子の司令塔12年
同じく引退表明している(右から)中島史恵、林なぎさの両選手と笑顔で写真に収まる中川未由希選手=18日午後4時16分、各務原市下切町、川崎重工ホッケースタジアム

 12年間にわたり、日本女子ホッケーの司令塔を務めた王国岐阜が誇る“至宝”が、地元で有終の美を飾った。各務原市下切町の川崎重工ホッケースタジアムで18日に行われた全日本女子選手権決勝。ソニーHCが4連覇を決めた試合後、アテネから4大会連続で五輪に出場、リオデジャネイロ五輪では主将も務めたMF中川未由希選手(29)=ソニーHC、各務原市=が現役引退を表明した。「チームメートに恵まれ、ここまで現役を続けられたことに感謝。最後は楽しく終えられた」と自らを育んでくれた地で万感の思いを込めた。

 最後の試合も、中川選手らしい華麗なプレーを随所に見せた。決勝点の場面では、ゴールに向かって一直線。アシスト役となったFW瀬川真帆選手(20)らに「こっち、こっち」とアピールしながら、相手守備を引きつけた。「チームみんなで奪った決勝点」と語る会心の笑みが印象的。

 「リオ五輪で完全燃焼するため」と実は年始から、引退を決意して臨んだシーズンだった。プレーはもちろん主将として悩みを打ち明けるお茶会を呼び掛けるなど、チームの和を築こうと心を砕いた。五輪で予選敗退が決まった直後には、涙を見せまいと努めていたが「日本ホッケーの将来のためにも負けたくなかった。この程度の実力じゃないのに」と誰よりも悔しがった。

 4年後には東京五輪があるが、今月20日には30歳になることもあり「イメージするプレーが、だんだん体現できなくなった」のも現実。今後の身の振り方は未定だ。くしくも長年苦楽を共にしてきたFB林なぎさ選手(30)、FW中島史恵選手(30)=ともにソニーHC=の同学年の2人も同時に引退を表明した。「東京五輪は今まで以上に注目されるチャンス。ぜひメダルを獲得してほしい」と“ホッケーレジェンド”は、唯一心残りの夢を継承者たちに託した。