元GP覇者の父追い競輪の世界へ 山口拳矢 − 岐阜新聞 Web
元GP覇者の父追い競輪の世界へ 山口拳矢
2017年01月26日08:46
写真:元GP覇者の父追い競輪の世界へ 山口拳矢
競輪の世界に挑戦する山口拳矢=大垣競輪場

 日本競輪学校の113期生(男子70人)に岐阜県から3人が合格した。日本中距離のエース橋本英也(NIPPO RACING PROJECT、岐南工高出)、2年連続高校2冠の山田諒(岐阜第一高)とともに名を連ねたのが競輪グランプリを2度制した元トッププロ山口幸二氏の次男拳矢(大垣日大高出)だ。しかも競技歴はわずか3カ月での合格。「結果を聞いてまさかと思った」と本人も驚きを隠せないが、県競輪界の“サラブレッド”は5月の入学に向けて練習に励んでいる。

 競輪への挑戦を決めたのは昨年7月。当時、東京で大学生をしていたが「頭の片隅にいつもあった」という競輪の世界に、2歳上の兄の聖矢がすでに挑戦を始めていたこともあり、自分も早く飛び込みたい気持ちが強まった。思いを父に伝えた時、賛成も反対もされず「本気なのか」と聞かれ、即座に「覚悟は決めた」と力強く答えた。

 すぐに練習を開始。高校までサッカー部で50メートル5秒9で走る脚力には自信があったが、競技用の自転車に乗ることも初めてで、「練習にも全然付いていけなかった」と、道路でのトレーニングでは前を走る選手の背中はすぐに見えなくなった。それでも「自分で決めたからには引き下がれない」と持ち前の負けん気の強さで1日約9時間の猛練習をこなし、めきめきと力を付けていった。

 10月の1次試験では1000メートルと200メートルそれぞれの通過基準タイム1分10秒と11秒5に対し、1分10秒1、11秒3を出して受験者数約300人のうち合格者約80人に入った。2次試験での面接では「山口幸二の息子ではなく、1人の選手として見てもらえるように早くなりたい」と語った。

 「偉大さを日々感じている」と現役時代に数々の栄光に輝いた父の背中はまだ限りなく遠い。「自分はまだ競輪をよく知らない。競輪学校で厳しさを知りつつ、力を付けていきたい」と前だけを見据え、ペダルをこぐ足に力を込める。