富加町に3世紀古墳群か 前方後円で東海最古 − 岐阜新聞 Web
富加町に3世紀古墳群か 前方後円で東海最古
2017年02月07日09:02
写真:富加町に3世紀古墳群か 前方後円で東海最古
杉洞1号古墳で出土した高坏と儀式的行為跡=6日午後、加茂郡富加町夕田

 3世紀前半に造られたと推定される岐阜県内最古の前方後円墳「夕田茶臼山(ゆうだちゃうすやま)古墳」(加茂郡富加町夕田、県史跡)の近くにある前方後円墳「杉洞(すぎほら)1号古墳」が、茶臼山古墳と同時期に築造された可能性が高いことが、6日までに同町教育委員会の調査で分かった。町教委は「3世紀の墳墓が同じ地区で複数存在するのは全国的にも珍しい」としている。

 夕田地区には前方後円墳「蓮野(はすの)古墳」もあり、町教委は今年秋から調査する。3墳墓がいずれも古墳時代前の弥生時代に当たる3世紀前半と確認されれば、前方後円形の墳墓群としては東海地方では最古となる。

 杉洞1号古墳は茶臼山古墳から約1・5キロ西にある。全長約30メートル、円形部の直径約18メートル。これまで築造時期ははっきり分かっていなかった。

 町教委は昨年12月から茶臼山古墳との関連性を調査していたところ、前方部前面から弥生時代末期のものと推定される「高坏(たかつき)」(供物用の皿)が出土した。出土状況から、古墳築造の初期に、儀式のような行為で意図的に伏せて埋めたとみられるという。

 茶臼山、杉洞1号の両古墳は墳丘の土の盛り方やひつぎを設置する穴の構築方法などに類似点が多く、いずれも弥生時代末期の土器片が多く出土した。

 有識者による調査検討委員会は「夕田地区は、非常にまれな前方後円形の墳墓が一つの谷に複数存在するという極めて重要な地域。(古墳時代に)定型化した前方後円墳が成立する前の美濃の社会状況を示す貴重な発見」としている。

 3古墳の関係は、蓮野古墳の調査で明らかになる見通し。町教委の島田崇正学芸員は「関連性があれば、この地区で同族の有力者が埋葬方法などを継承していたことを示すこととなる」と説明する。

 町教委は杉洞1号古墳の発掘調査結果を12日、現地で公開する。


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