筋弛緩剤1本紛失 県総合医療センター − 岐阜新聞 Web
筋弛緩剤1本紛失 県総合医療センター
2017年02月17日08:13

 岐阜県総合医療センター(岐阜市野一色)は16日、毒薬指定されている麻酔用の筋弛緩(しかん)剤注射薬「ベクロニウム」の10ミリグラム入りガラス容器1本を紛失したと発表した。大人2人分に相当する致死量がある。今のところ見つかっておらず、盗まれた可能性もある。15日に岐阜市保健所と岐阜中署に連絡した。署は紛失、窃盗の両面で調べている。

 同センターによると、12日午後0時25分ごろ、30代の男性薬剤師が、地下1階の薬剤部から同注射薬2本を他の薬品とともにトレーに載せて自動搬送機で、3階の小児病棟のナースステーションへ搬出。約1時間半後に50代の女性看護師が確認した際、2本のうち1本がなくなっていたという。薬品は同ステーションの金庫で保管することになっていた。院内を捜したが見つからなかった。署は15日に現場検証を行った。

 同注射薬は、白い粉末状でガラス容器に入り、患者名が記載されたラベルとともにビニール袋に入った状態で搬送され、バーコードで管理されている。

 同ステーションは午後1時ごろにスタッフがおり、紛失発覚までの約1時間、無人だったという。当時、病棟には患者18人がおり、医師や看護師、薬剤師計16人が出勤していた。外部から出入りした人数は把握できていない。

 会見した滝谷博志院長は「金庫で保管すべき毒薬が約1時間半も放置されたのは問題。抜き取られた可能性も否定できない」と述べ謝罪した。今後、毒薬は担当者が確実に受け渡すようにするほか、取り扱いに関する研修を行うなど、再発防止策を講じるとしている。

 同注射薬は全身麻酔の手術などに使われる。体重50キロの人に4ミリグラムを静脈内注射すると呼吸停止するという。