乗鞍岳500年前に噴火 地質調査で判明 − 岐阜新聞 Web
乗鞍岳500年前に噴火 地質調査で判明
2017年03月15日09:08
写真:乗鞍岳500年前に噴火 地質調査で判明
「乗鞍岳の最新の噴火はおよそ500年前にあった」と語る荒井健一課長=14日午後、高山市昭和町、市民文化会館

 岐阜、長野県境の乗鞍岳で、これまで2千年前に発生したと考えられてきた直近の噴火は、実際には500年前だったことが、乗鞍岳火山防災協議会のハザードマップ作成に向けた昨年夏の調査で明らかになった。

 乗鞍岳は、気象庁が常時観測火山に指定する活火山。調査は、同協議会が火山ハザードマップ作成のためアジア航測に委託して実施。山頂の剣ケ峰周辺を中心に142カ所で地質調査や化学分析などを行った。

 その結果、活火山の定義である過去1万年以内の噴火活動は少なくとも11回発生し、ほとんどが水蒸気爆発だったことが判明した。また火口は、剣ケ峰付近の権現池周辺と、山岳道路「乗鞍スカイライン」終点の畳平付近の恵比須岳周辺の2カ所にあり、直近の噴火は恵比須岳が火口と考えられてきたが、恵比須岳では過去1万年以内に噴火が無かったことも分かった。

 高山市で14日開かれた乗鞍岳と焼岳の火山防災協議会の合同協議会で、同社の荒井健一火山防災課長が結果を報告。「調査箇所で確認した火山灰の層は剣ケ峰に近づくほど厚くなり、最近1万年の噴火は権現池周辺で発生した」と結論づけた。気象庁火山課の及川輝樹調査官は「500年前はショッキングな数字だが、観測データによると現在の乗鞍岳の活動は活発ではない」と付け加えた。

 協議会では、権現池を中心とした長径1・7キロ、短径1・5キロを想定火口範囲と定め、過去最大規模のマグマ噴火の発生を想定した噴火シナリオと火山ハザードマップの案を承認した。今後はマップを基に、関係機関の対応や、住民や登山者の避難手段などを記した乗鞍岳火山防災計画を策定していく。


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