長良川鵜飼、6隻復活へ 事故当事者の鵜匠と契約 − 岐阜新聞 Web
長良川鵜飼、6隻復活へ 事故当事者の鵜匠と契約
2017年04月21日09:45

 鵜舟船頭の死亡事故の影響で昨季、異例の鵜舟5隻体制が続いた岐阜市の長良川鵜飼は、当事者で漁を休んでいた杉山市三郎鵜匠(76)が20日、観覧船乗船客に鵜飼漁を披露する契約を市と結び、今季は5月11日の開幕から本来の6隻体制に戻ることが決まった。

 契約は毎年、鵜匠と市の間で交わしており、ほかの鵜匠5人は4月1日付で締結。その後、市三郎鵜匠が市に救命胴衣の用意など必要な安全対策や、新たな鵜舟船頭の確保といった漁を再開する状況が整ったと申し出たため、契約した。

 鵜匠6人はこの日、市役所へ細江茂光市長を訪問。杉山雅彦鵜匠代表(56)が鵜匠6人がそろって鵜飼漁を行うことを正式に報告。市三郎鵜匠は深々と頭を下げた。細江市長は「観覧船も含め、船頭とお客さまの安全を第一に考えて運営するように」と述べた。

 市三郎鵜匠は取材に「50年近く鵜飼をやらせてもらっている中で昨年は(漁を)休んでさみしかった」と話した。

 長良川鵜飼は、昨年5月23日の漁終了後に市三郎鵜匠の鵜舟に乗る男性船頭=当時(73)=が流されて死亡。事故後の中止期間を経て、市三郎鵜匠を除く鵜匠5人で閉幕まで漁を行った。市によると、鵜匠5人での鵜飼漁は昭和初期までさかのぼっても記録がないという。