工事現場からクジラの化石 瑞浪の地層から発見 − 岐阜新聞 Web
工事現場からクジラの化石 瑞浪の地層から発見
2017年04月29日09:23
写真:工事現場からクジラの化石 瑞浪の地層から発見
見つかったクジラの化石について解説する安藤佑介さん=岐阜県瑞浪市明世町、市化石博物館

 瑞浪市化石博物館は28日、岐阜県瑞浪市土岐町の約1700万年前の地層から、ヒゲクジラ類とみられる化石が見つかったと発表した。種を特定するのに重要な耳骨や下あごをはじめ、尾の骨まで全身の多くの部位がまとまって発見されたのは、中部地方でも珍しいという。

 化石が見つかったのは、2019年4月の開校を目指す「瑞浪北中学校」の造成工事現場で瑞陵中学校の北東。3月7日、工事関係者からの連絡で現地調査を行った結果、約40点の骨の化石が見つかった。

 全長4.5メートルの若いクジラとみられ、下あごと耳骨の形状から、現在のナガスクジラと同じグループのヒゲクジラ類・イサナセタス属である可能性が高いという。クジラの化石は過去にも複数見つかっているが、情報量が少なく、種の特定にいたった事例は東海地方でこれまで2例のみ。今後、残りの化石を岩石から分離させ、他のクジラ類と比較することで、種の特定を目指す。

 周辺は当時水深10メートルほどの海が広がっていたとされ、昨年12月にも同じ現場から、別の個体の化石15点が見つかっている。

 安藤佑介学芸員(34)は「研究を行う上で重要な耳骨などが保存されており、非常に学術的価値が高い」と述べた。見つかった化石の一部は、29日〜5月28日に同館で展示する。