福祉施設のアイドル 柴犬のセラピー犬 − 岐阜新聞 Web
福祉施設のアイドル 柴犬のセラピー犬
2017年08月18日08:56
写真:福祉施設のアイドル 柴犬のセラピー犬
お年寄りらの心を癒やすセラピー犬の「もみじ」=多治見市明和町、おあしすデイサービス明和

 岐阜県動物愛護センター(美濃市片知)で訓練された柴犬のセラピー犬「もみじ」(雌)が7月、多治見市明和町の福祉施設「おあしすデイサービス明和」に譲渡された。当初はおどおどしていたものの、お年寄りらに「もみちゃん」と親しまれながら、人の心を癒やしている。

 センターは収容犬から適性のある犬を選び訓練。セラピー犬として現在、県内五つの施設に譲渡した。柴犬の譲渡は今回が初めてでセンターは「ゴールデンレトリバーなどと比べると、セラピー犬向きのタイプは少ないかも知れないが、もみじはとても友好的で優等生だった」と話す。

 もみじは推定4歳、体重約10キロ。福祉施設のスタッフが、センターのアニマルセラピー講習を受け、譲渡を希望した。

 福祉施設に来た当初は新しい環境に慣れない様子だったが、お年寄りがいない時間に施設内をうろうろさせるなどしたところ、すっかり回復。8月から本格デビューし、1日4時間ほど70〜90代のお年寄りを出迎えるなどして触れ合う。

 仕事中はとてもおとなしく、お年寄りのそばに静かに寄って座ったり、顔をじっと見つめたりする。お年寄りも思わず孫のように抱っこするなど、既に施設のアイドル状態だ。管理者の久原えつ子さん(49)は「スタッフの名前よりも覚えられているみたい」と笑顔で話す。

 利用者の男性(80)は「かわいがってあげると反応が返ってくるのがうれしいね」と、89歳の女性も「しっかりしつけられているお利口さん。触れ合うと気持ちいい」と“首っ丈”だ。

 お年寄りは「もみちゃんのおやつはいいの」「散歩はいいの」といつも、もみじを気遣う。久原さんは「お年寄りに責任感が芽生え、表情も柔らかくなった。認知症の人も落ち着いて一日を過ごしてもらえる」と効果を語る。「スタッフも癒やされている。ずっといてほしい」