リトアニアの杉原記念館、県内業者ら修復 − 岐阜新聞 Web
リトアニアの杉原記念館、県内業者ら修復
2017年09月08日08:17
写真:リトアニアの杉原記念館、県内業者ら修復
外装ボランティアに励む(右から)大野雅司さん、吉田和也さん、松原竜二さん=6日午後(現地時間)、リトアニア・カウナス、杉原記念館前

 【カウナス=本社・山田俊介】全国の塗装業者らでつくる一般社団法人「塗魂(とうこん)インターナショナル」(愛知県春日井市)がリトアニア・カウナスを訪れ、老朽化した杉原記念館(旧日本領事館)の外装修復作業に励んでいる。県内からは各務原市の塗装会社社長大野雅司さん(49)ら3人が参加しており、「後世に残す力になりたい」と思いを込めてブラシを動かしている。

 第2次世界大戦中に外交官杉原千畝(ちうね)氏(1900〜86年)が多くのユダヤ難民に「命のビザ」を発給した建物で、現在はその功績をたたえようと当時のまま保存されている。外壁の傷みが目立ち、屋根は雨漏りをするなど老朽化が進んでいた。

 同法人は2009年から国内外の公共施設の外装修復を手掛けている。今回訪問したのは約60人。県内からは大野さんのほか、いずれも塗装会社社長で岐阜市の松原竜二さん(40)、関市の吉田和也さん(45)が訪れた。4日に作業を始め、外壁を酸で洗って下地を塗るといった一連の工程を進めてきた。

 6日(現地時間)は上塗りを行い、仕上げの塗装を残すのみとなった。「さっさと仕上げてしまおうと思っている人は、誰もいない」と大野さん。現場では、塗り方などを巡ってメンバー同士が議論を戦わせることもあったという。

 記念館にはこの日も多くの観光客の姿が見られた。「杉原さんと記念館はカウナスの人たちに大切にされていると感じた」と吉田さん。「戸惑いもあったが、ここまで進められてほっとしている。最後まで力を尽くしたい」と意気込んだ。