車内で調剤「走る薬局」 地域医療活用で講座開設 − 岐阜新聞 Web
車内で調剤「走る薬局」 地域医療活用で講座開設
2017年09月08日08:43
写真:車内で調剤「走る薬局」 地域医療活用で講座開設
新たな寄付講座への期待などについて語る池野隆光会長(中央)と稲垣隆司学長(右)、小原道子特任教授(左)=岐阜市役所

 岐阜薬科大(本部・岐阜市大学西)は7日、ドラッグストアチェーン「ウエルシア薬局」(本社・東京都)と共同し、在宅医療で活躍する訪問薬剤師の養成、課題を探る新たな講座を開設した、と発表した。移動先の車内で調剤ができる「モバイルファーマシー」のへき地医療での活用に向けた研究も視野に入れている。

 薬学系大学が地域医療分野に特化した講座を設けるのは全国初。モバイルファーマシーは昨年の熊本地震で初めて出動、大規模災害時の備えとして注目されているが、災害時以外での活用は法的に難しい状況。同大は研究で地域医療での有用性が確認されれば、規制緩和の特区申請にこぎ着けたい考え。同大は年内に、全国の大学で初めてモバイルファーマシーを配備する予定。

 訪問薬剤師に関しては地域包括ケアシステムにおける役割を学生に教える。患者宅を訪れて服薬などを支援する研修を通じ、患者のQOL(生活の質)に与える効果を検証する。

 講座は同社からの寄付金を財源とした寄付講座。同社執行役員で薬剤師の小原道子さんが特任教授を務める。期間は3年間で、5年まで延長できる。

 市役所で会見があり、同社の池野隆光会長は「地域を支える薬剤師を輩出していきたい」と期待し、稲垣隆司学長は「講座を通じ、薬局が地域住民の健康をサポートするセンター(拠点)となる“岐阜モデル”を確立させたい」と話した。