ひきこもり高齢化懸念 21都府県、独自に実態把握 − 岐阜新聞 Web
ひきこもり高齢化懸念 21都府県、独自に実態把握
2017年09月25日08:53
写真:ひきこもり高齢化懸念 21都府県、独自に実態把握

 仕事や学校に行かず、家族以外とほとんど交流しない「ひきこもり」について、全都道府県の4割超の岐阜など21都府県が独自に実態把握に乗り出していることが24日、共同通信のアンケートで分かった。地域の民生委員らへの聞き取りが中心で、40歳以上が過半数を占める自治体もあり、「長期化・高年齢化」への危機感がうかがえる。

 内閣府は昨年9月、サンプル調査に基づき、15〜39歳のひきこもりが全国で約54万人に上るとの推計を公表した。自治体の把握人数より多いが、40歳以上は対象外で、実態を十分に反映していないとの指摘が出ている。

 アンケートは今年6〜9月、全都道府県にひきこもりについての把握状況を尋ねた。山梨、佐賀など18都県は独自に調査または把握済みと回答。京都、大阪の2府は調査中で、沖縄は9月中に調査を始めるとした。

 人数を回答したのは愛知、兵庫など12都県で計約3万6600人。このうち40歳以上も把握しているのは9県で計約3600人。茨城、山梨、島根、佐賀、長崎では40歳以上が39歳以下を上回る結果となった。

 調査方法はさまざまで、多くは地域の民生委員や児童委員への聞き取りや、保健所など関係機関への相談件数を基に算出したとみられる。愛知は支援団体を通じて、本人や家族に質問票を渡し、毎日の過ごし方や困っていることなどを尋ねた。

 調査や日ごろの支援の中で浮かび上がった課題(複数回答)として最も多かったのは「本人の心身の健康」(20・6%)、次いで「本人や家族の経済的困窮」(16・5%)、「地域での孤立」(15・5%)だった。

 岐阜県は昨年6月、「ひきこもり地域支援センター」を岐阜市鷺山向井の県精神保健福祉センター内に開設し、本人や家族の支援を行っている。対象者の年齢層は幅広い。センターの職員は「長期化すれば40歳を超える人もおり、引きこもりは決して若い人だけの問題ではない」と話す。