よみがえる味、養老サイダー 17年ぶりに復刻 − 岐阜新聞 Web
よみがえる味、養老サイダー 17年ぶりに復刻
2017年09月29日08:32
写真:よみがえる味、養老サイダー 17年ぶりに復刻
17年ぶりに復刻された「養老サイダー」を手にする中村一会長=岐阜県養老郡養老町、養老公園

 100年間愛された味が復活−。岐阜県養老郡養老町にある日本名水百選「菊水泉」の源泉を使用し、国内最古のサイダーと言われた「養老サイダー」が製造中止から17年ぶりに復刻された。「養老改元1300年を記念した町を代表する目玉商品にしたい」と養老町観光協会(中村一会長)などが関わり、10月1日から養老公園などで販売を開始する。

 養老サイダーは、明治時代に現在の大垣市で清涼飲料水会社「開屋(ひらきや)」を創業した日比野きぬさんの後を継いだ2代目社長寅吉さんが、神戸の港町でオランダ人から製法を教わり1900年に販売を開始。菊水泉の良質な水に注目し、養老公園に工場を移して製造を始めた。

 ミネラル分を多く含んだ名水を使用したサイダーは喉ごしが良く、爽やかな味わい。かつては「西の養老、東の三ツ矢」と称されるほどの人気で、多くの人に親しまれた。

 しかし、4代目社長の泰敏さんの死去に伴い、2000年12月に惜しまれつつ製造は中止され、その後廃業。100年の歴史に幕を下ろした後も往年のファンからは復刻を望む声が寄せられていた。

 復刻に向けた機運は昨秋から一気に高まり、同協会を中心とする町の有志らがクラウドファンディングで資金を募り、大垣養老高校食品科学科の生徒が試作品作りで協力。最大の課題とされた味の再現も、泰敏さんが書き残したレシピの発見により道筋が付き、ラベルや瓶も当時のままに完全復刻を遂げた。

 販売に先立ち、県庁でお披露目式があり、試飲した古田肇知事は「甘すぎず爽やかでおいしい。地方創生のシンボルになる」と太鼓判を押した。中村会長は「養老町に来たら飲めるというプレミア感を備え、売り出していきたい」と話した。

 初回は5千本を生産。1本330ミリリットル入り280円(税込み)で、公園内の飲食店や土産店、旅館などで販売する。