岩村城下 観光動線から離れた場所に灰皿 − 岐阜新聞 Web
岩村城下 観光動線から離れた場所に灰皿
2017年10月22日09:03
写真:岩村城下 観光動線から離れた場所に灰皿
分煙のため、メインの通りから少し離れた一角に設けられた観光マップ付きの灰皿=恵那市岩村町

◆歩きたばこやポイ捨て減る

 岐阜県恵那市岩村町のまちづくりグループ「ホットいわむら」が、観光地として知られる同町の岩村城下町で、分煙環境の整備を進めている。町家が多く立ち並ぶ旧城下町の国の重要伝統的建造物群保存地区(伝建地区)を核とした地域を、喫煙者、非喫煙者の誰もが訪れやすい観光地にするのが狙い。同地区やその周辺に灰皿を設置、観光客の動線から煙を遠ざけつつ、目に見えて喫煙マナー違反もなくなるなど成果を上げている。

 明知鉄道岩村駅から、古い町並みが続く岩村本通り、そして日本三大山城の一つにも数えられる岩村城跡の登り口までの2・2キロの周辺に大小の灰皿が設置されたのは、今年5月。分煙コンサルタントで全国2万件の実績を持つ日本たばこ産業(JT)の協力で実現した。同本通りから少し離れた灰皿の近くで紫煙をくゆらす観光客の姿が見られる。

 「設置してから歩きたばこ、たばこの吸い殻は全くと言っていいほど見られなくなった」。こう語るのは、同グループメンバーで環境整備の発起人となった宮地喜義さん(45)。

 分煙環境の整備は、岩村城下町が観光地として徐々に注目を集め出した3年前から同グループの若手メンバーの間で話題に上ってきた。「いわむら城下町のひなまつり」や産業祭「いわむら城下おかげまつり」などの観光イベントで歩きたばこやポイ捨てなどの苦情が毎年、観光客から寄せられ、苦慮した宮地さんがJTへと相談のメールを寄せた。

 宮地さんら住民とJTとの協議の末、5月には、同本通りを中心とした伝建地区と周辺の計19カ所に観光客の動線から外れるように灰皿を設置。次のステップとして、飲食店などへ喫煙可、不可の店頭表示ステッカーの配布を検討している。

 同市によると、旧岩村城下町の観光客数は2007年の7万5421人から16年は10万5685人と右肩上がり。分煙環境の整備は、より意識的な外国人観光客の誘致を視野に入れたインバウンド対策でもある。宮地さんは「岩村はまだまだ小さな観光地。たばこを吸う人も吸わない人も気持ちよく訪れることのできる観光地を目指したい」と目指す将来像を語る。