中古バッグやランドセル、鉢に再生 多治見の企業提案 − 岐阜新聞 Web
中古バッグやランドセル、鉢に再生 多治見の企業提案
2017年12月10日02:55
写真:中古バッグやランドセル、鉢に再生 多治見の企業提案
メッセナゴヤに出展した「箱畑」=名古屋市港区、ポートメッセなごや

◆「ミニ菜園」職場に活気を

 企業人も心を耕そう―。岐阜県多治見市内の企業が11月、かばんやブーツといったリユース品を器にして野菜を育てる社内環境改善プログラム「箱畑」を異業種交流展示会「メッセナゴヤ2017」(名古屋市)に出展した。経営者を対象に“アートな菜園”での野菜栽培を通じて新たな視点や気付きを育てる試みで、最新技術が並ぶ会場で注目を集めた。

 出展したのは、障害者就労支援事業所を運営するライフスタイルシティー(多治見市田代町、伊藤雄一社長)。Tシャツのデザインなどを手掛ける中、人材育成に焦点を当て、ライフスタイルのデザインを提案。

 箱畑は、リユース品をプランターなどとして生かし、3カ月ほどかけて野菜を種から育てて収穫する会員制プログラム。リユース品の器を芸術的にアレンジし、新たな価値を生み出す過程をフェイスブックで公開する。

 伊藤社長は「会員に評価してもらうことで自分らしさなどに気付き、それを仕事に置き換えた時、新たな発想や気付きが生まれる」と説明。「野菜を育てることは、人を大切にする心を育てること」と意義を強調する。

 箱畑をきっかけに、森林保護などの自然をテーマにした他の交流会に参加することもできる。伊藤社長は「これからは仕事以外の自分を見つけ人づくりにつなげる経営者が必要」とプログラム設立の理由を語る。

 メッセナゴヤは日本最大級の異業種交流展示会で、同社は多治見商工会議所のブースの一角を使って初出展。ランドセルやブーツなどを器に使った箱畑で育つレッドキャベツやハーブ、イチゴなど10点ほどを並べた。

 ものづくり企業の最新製品や技術が一堂に集結する会場で異彩を放つ展示に、来場者は「面白そう」と思わず足を止めた。期間中に行ったプレゼンテーションにも大手企業の関係者が多数訪れた。

 同社は、職場向けの活用法「箱畑ルーム」を提案。箱畑をオフィスに幾つか置くことで「社員同士のコミュニケーションの向上や商品開発の発想力の強化につなげられる」とPRした。会場で伊藤社長は、最新技術の並ぶ出展企業のブースを眺めつつ「先端技術もいずれは廃れる。これからは人を育て発想力を磨かないといけない」と力を込めた。