岐阜空襲、紙芝居で伝える 本巣市の「語り部」藤江さん − 岐阜新聞 Web
岐阜空襲、紙芝居で伝える 本巣市の「語り部」藤江さん
2018年01月08日08:08
写真:岐阜空襲、紙芝居で伝える 本巣市の「語り部」藤江さん
藤江敏夫さん(左)が語る岐阜空襲の紙芝居に見入る子どもら=7日午前、本巣市政田、光明寺

 岐阜県本巣市政田の光明寺で7日、近くに住む藤江敏夫さん(77)が、岐阜空襲の悲惨さを記した手作りの紙芝居を読み聞かせる会が開かれた。昨年夏に戦争の「語り部」として紙芝居を制作してから初の披露。幼児や小学生ら約20人が耳を傾けた。

 藤江さんはこれまで、空襲の経験やその後の貧しい生活についてほとんど語ってこなかったが、戦後70年の節目などを機に「健康なうちに戦争の悲惨さを伝えたい」と決意。紙芝居を制作し、語り部としての活動をスタートするに至った経緯を、昨年夏に本紙が伝えた。

 記事を読んだ同寺の堀惠成住職(67)が「近くに語り部が住んでいるとは知らなかった。実際に体験した人の言葉には重みがあるので、ぜひ子どもたちに伝えてほしい」と藤江さんに連絡。毎年この時期に開いている寺の報恩講に招き、読み聞かせが実現した。

 空襲で真っ赤に焼ける家々や、腹をすかせて食べ物を求める子どもたちの姿など、記憶をたどって描かれた生々しい絵とともに、幼少期の経験をとつとつと語った藤江さん。最後に「空襲は一夜で終わったけど、貧しい生活は長く続いた。戦争は絶対にしてはならないことを忘れないで」と語り掛けた。

 藤江さんは脚を痛めた影響などで遠出は難しいが、「もっとうまく読めるように練習したい」と意欲的。