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おすすめシネマ/2017年04月25日 11:20
『無限の住人』 全編アクションで2時間見せ切る
(C)沙村広明/講談社 (C)2017映画「無限の住人」製作委員会
 

 一時期ほどではないにせよ、相変わらずの多作ぶりなのに、外れなし! クオリティーが全く落ちない三池崇史の監督作の中でも、近年では一二を争う出来栄えではないだろうか。沙村広明による異色時代劇漫画の実写化で、望んでもいないのに不老不死の身体にされてしまった侍が、用心棒として亡き妹の面影を持つ少女の仇討ちを手助けしていくというもの。

 主演はキムタク。掛け値なしにすごい冒頭の百人斬りの殺陣をはじめ、三池作品らしく一見無駄遣いと言いたくなるほど豪勢な敵役キャストとの対決の数々など、全編見どころの連続である。それは『ドラゴンボール』やRPGさながらで、潔いまでに全編ひたすらアクションのみ。にもかかわらず、単調に陥ることなく2時間見せ切ってしまう三池監督の手腕はさすがというほかない。リアリティーを基調とした殺陣自体の創意工夫もさることながら、CGを多用しながらも、俳優陣の生身の魅力=肉体性を際立たせることによって見る者の潜在意識を刺激する、得意の“エログロ”テーストがここでも効いているのだ。

 そして、それを支えるキャスト陣の体当たりの貢献も大きく、一人一人の出番は少なくても一流どころを集めた効果はてきめんで、無駄遣いなどではもちろんなく、見事なコラボレーションが成立している。★★★★★(外山真也)

監督:三池崇史

出演:木村拓哉、杉咲花、福士蒼汰、市原隼人、戸田恵梨香、市川海老蔵

4月29日(土)から全国公開