エンタメTop
新刊レビュー
音楽玉手箱
フロントライン
 
おすすめシネマ/2017年12月19日 08:02
『フラットライナーズ』 臨死体験を試みた医学生を襲う恐怖
 

 1990年(日本では91年)に公開された同名サスペンス・ホラーのリメイクだ。オリジナル版は、『プリティ・ウーマン』でブレイクした直後のジュリア・ロバーツの出演や、丹波哲郎の『大霊界』ブームなども相まって、話題となった。人は死んだらどうなるのか?という好奇心から、自分の心臓を止めて数分後に蘇生させる“臨死実験”に挑んだ5人の医学生を襲う恐怖が描かれる。

 前作では、5人は全員白人でロバーツが紅一点だったのに対し、今回は3人が女性で黒人もいる。そんな現代的なアレンジこそ施されているものの、思った以上にオリジナルに忠実だ。ジャンル的には確かにホラーといえるが、“救済”がテーマで、希望の見えるラストも含めむしろ青春映画のテイストが強いところがそうだし、キャラクターやエピソードも、入れ替えや性別変更はあるもののかなりの比重で前作を踏襲している。

 監督は、『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』を世界的にヒットさせたデンマーク出身のニールス・アルデン・オプレヴ。あの映画を見た際、もちろん原作自体がそうだからなのだが、設定や世界観が横溝正史っぽいと思ったことを思い出した。というのも、今回のホラー演出が、明らかにジャパニーズ・ホラーの影響を受けていたから。偏見かもしれないが、この監督の日本人とどこか通じ合う感性が、臨死体験というスピリチュアルな題材を扱うのに適任だったのではないか。★★★☆☆(外山真也)

監督:ニールス・アルデン・オプレヴ

出演: エレン・ペイジ、ディエゴ・ルナ、ニーナ・ドブレフ、キーファー・サザーランド

12月22日(金)から全国公開