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おすすめシネマ/2018年02月06日 08:01
『悪女/AKUJO』 超絶で見たこともないレベルのアクション
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 アクション映画好きには、たまらない作品だろう。しかもヒロイン・アクション。パク・チャヌクの『渇き』で注目されたキム・オクビンが、女優とは思えない身体能力を見せる。チョン・ビョンギル監督の前作は、『殺人の告白』。トリッキーな脚本が話題を呼び、昨年日本版リメイクも大ヒットしたが、もともとスタントマン出身だと知って納得!

 殺し屋として育てられたヒロインが、愛と裏切りに翻弄されていく…至って単純な話なのだが、時制を頻繁に行き来させることで複雑に見せている。恐らくミステリーの要素を出すためだろうが、前作であれほど評価された脚本力は、全く精彩を欠いてしまっている。もっと見る側がアクションに集中できる構成でよかったのではないか。

 さらに言えば、スクリーンサイズをシネスコにしたのもいただけない。基調がワイドレンズの手持ちカメラだけに、画面の歪みが際立ち、汚いばかりか臨場感も目減りしてしまっている。

 ただし、アクションは超絶で見たこともないレベル。アクション映画先進国・韓国の中でも頭一つ抜けている。例えば後ろ手でハンドルを操作しながら前を走るバスに飛び移り、窓を蹴破って入る一連のアクションなど、ほとんどアニメ次元のことを生身の人間、しかも女優がやっている奇跡に、あ然とさせられ通し。この監督、もう少し経験を積めば、このジャンルでは恐らく無敵だろう。★★★☆☆(外山真也)

監督・脚本:チョン・ビョンギル

出演:キム・オクビン、シン・ハギュン、ソンジュン

2月10日(土)から全国公開