写真:永井、敗者復活から快進撃 五輪県勢振り返る
銅メダルを披露する永井清史=19日、北京市内

 北京五輪が閉幕し、5競技に出場した県勢9選手の戦いも終わった。メダルを獲得した選手、力を出し切れなかった選手、次の大会に再起を誓った選手…。さまざまな思いが駆け巡った夏を、競技ごとに振り返る。 

 【自転車】ケイリンの永井清史=日本競輪選手会岐阜支部、岐阜第一高出=の銅メダルは見事だった。日本発祥の種目で、日本勢として初のメダル獲得。今回、県勢として唯一のメダリストだ。1回戦で敗れ、敗者復活戦に回ったが、そこから快進撃。準決勝、決勝へと進み、粘りに粘って3位。積極的な先行型のレースで栄冠をつかんだ。「プライドのために戦った」と胸を張った。会見では「ロンドンでは金メダルを取れるように頑張りたい」と4年後に向け決意を語った。 

 【ホッケー】三浦恵子=ソニー一宮、東海女(現東海院)大出=ら県勢5人が代表入りしたホッケー女子は、メダルの期待もあったが、アテネ五輪の8位を下回る10位に終わった。初戦でニュージーランドに勝利。波に乗るかと思われたが、第2戦でアメリカに引き分け、歯車が狂った。アルゼンチン、イギリス、ドイツと連敗。予選リーグB組5位で9、10位決定戦に回ったが、そこで韓国にも敗れた。中川未由希=東海院大、岐阜女商(現岐阜各務野)高出=は「悔しいなんて簡単な言葉で表せない」と涙。 

 【バレーボール】すがすがしい顔で北京を去ったのは、バレーボール女子の桜井由香=デンソー、養老女商(現大垣養老)高出=。準々決勝でブラジルに敗れ5位となったが、「この経験を次の世代に伝えていきたい」と前を向いた。レギュラーでなく、コートに立つ機会は少なかった。それでも、「自分のスタイルを貫きたい」と、控え選手のエリアから声を出し、最後までチームを鼓舞し続けた。「アスリートとして、トップのレベルで戦えたことは貴重な経験になった」と振り返った。

 【新体操】これまでの成果を十分に発揮できずに終わった選手もいる。新体操女子団体の坪井保菜美=アルファ、岐阜大付中卒=。「最終日(決勝)にも出たかった」と悔し涙があふれた。予選1日目の「ロープ」で9位。「まだ涙を流すわけにはいかない」と挑んだ2日目の「フープ&クラブ」だったが、順位を10位に下げ、決勝には進めなかった。メンバーは約2年前から千葉市内で一緒に生活を送り、練習に励んできた。だが、本番でミスを重ねた。「5位入賞」の目標はかなわなかった。  

 【陸上】女子1600メートルリレーの青木沙弥佳=福島大、県岐阜商高出=は、世界との差を肌で感じ「自分の中で本当にプラスになった」と充実の表情。「このままでは終わりにしたくない」と、今後に飛躍を誓った。アンカーとして出場。丹野麻美ら日本を代表する先輩スプリンターが引き継いだバトンを、チーム最年少が最後に受け取った。日本記録(3分30秒17)に迫る3分30秒52でゴールした。予選落ちしたが「力は出し切った。今後も可能性を信じて練習していきたい」。この経験を糧に、次の4年が始まる。