ふるさとへの便り

歯科衛生士、トンガで活動

詰め物で虫歯予防 新たな取り組みが効果
写真:フィッシャーシーラントが終わった子どもたち=トンガ・ババウ島グー病院

フィッシャーシーラントが終わった子どもたち=トンガ・ババウ島グー病院

 マロエレレイ! 皆さん、こんにちは。

 はじめに、東日本大震災で被災された方々にお見舞いを申し上げます。ここトンガでも、たくさんの友人に励まされ、「今まで、トンガは日本にたくさん助けてもらったから」と、トンガ人自ら募金活動をしてくれる姿を見て、胸が熱くなりました。

 今回は、新しく始めた活動について紹介します。

 私は、歯科衛生士として「ババウ島の子どもたちの歯を守る」活動を行っています。日本では当たり前になっている、予防が重要であるという概念も定着していません。そのため、赴任当初から、各小学校への巡回歯磨き指導とフッ素洗口を行ってきました。

 さらに、今年度から、小学校2年生(日本の1年生にあたります)に対し、「フィッシャーシーラント」を行っています。「フィッシャーシーラント」とは、第一大臼歯のかみ合わせの溝に、詰め物をして虫歯を予防する、というものです。

 第一大臼歯の溝は深いため、汚れが残りやすく、虫歯になるリスクが高い歯です。そして、噛(か)むためには一番重要な歯でもあり、この歯を健康のままキープすることは、とても重要なのです。

 歯科に来院する子どもたちの口の中を見ると、この大事な第一大臼歯が虫歯になっていることがとても多く、すでに抜いてしまっている子もいます。赴任当初にこの状態を目の当たりにし、とてもショックを受けました。

 どうにかこの歯を守りたいと思い、フィッシャーシーラントについて同僚に相談しましたが、材料がない!という一言で却下されてしまいました。それから何度か話し合い、ついに今年度から始めることができました。

 毎日の学校巡回に加えての活動で、とても忙しいですが、子どもたちと一人一人話すことができるのでとてもうれしいです。少しずつですが、ババウ島の子どもたちの歯の状態も良くなってきたと思います。いつまでもぴかぴかの白い歯で、笑っていてほしいというのが私の願いです。

 大好きなトンガを満喫できるのもあと5カ月となりました。最後まで、私のできることを頑張りたいと思います。

【伊藤愛さん】
写真:伊藤愛さん
 いとう・あい 歯科衛生士として6年間の勤務を経て、2009年9月から2年間、青年海外協力隊に参加。トンガのババウ島にあるグー病院の歯科で活動中。関市出身。28歳。

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