ふるさとへの便り

ホンジュラス

算数教育に力注ぐ 授業を工夫、教材も作成
写真:教員むけの研修会にて「10の概念」を教えるために教材を紹介する様子=ホンジュラス

教員むけの研修会にて「10の概念」を教えるために教材を紹介する様子=ホンジュラス

 いよいよオリンピックも開催間近になりましたが、8月1日サッカー戦「ホンジュラス対日本」はどちらの勝利になるでしょう? ホンジュラスでは、代表ユニホームを着た人たちを毎日見かけます。サッカー戦争(1969年)を起こしたくらいサッカーが大好きな人たちです。

 そんな彼らは私を見るたびに「チニータ、アモール」と声をかけてきます。私が日本人だと知ると「ありがとう、日本、JICA(日本国際協力機構)」と感謝を伝えてくれます。

 そして、日本のODAで造られた橋や青年海外協力隊員(1976年以降延べ約1200人)について話をしてくれます。ホンジュラスの国土は日本の約3分の1、人口は約15分の1ですが、こうした事業のおかげで絆が結ばれていることや日本人として私がここに来ている理由を再認識します。

 私は岐阜県青年国際交流事業や内閣府「世界青年の船」事業を通して、「世界」と「日本」を見つめることの大切さを知り、世界の問題には「日本」が関わっていることを知りました。開発途上国の問題や日本の国際理解教育のためにできることは何だろう。それが青年海外協力隊でした。

 私の活動は、ホンジュラス政府と日本とで作成した指導書を用いて算数教授法を高めることです。現地の先生とともに、子どもが興味をもつ授業を実践したり、わかりやすい視覚教材を作成したりしています。

 子どもたちは掛け算や割り算が苦手なため、九九を暗記するための教材や手で触れて考察する教材を現地の物で作ります(方眼ホワイトボード計算シートは、紙にセロハンテープを重ね作成)。また、彼らは折り紙が大好きなので、折り紙をしながら図形の名前や特性を教えています。

 一方、先生たちには、指導書を解説しながら分数や図形などの知識研修をしています。彼らは「日本もホンジュラスの子どもたちも同じ能力。どう伸ばすかが私たちの役目」と言いました。この言葉で隊員や教員としてどのように活動していくか考えさせられました。今後もホンジュラス人と学び合いながら活動していきます。

【西尾友里さん】
写真:西尾友里さん
 にしお・ゆり 11年6月から青年海外協力隊員としてホンジュラス共和国に派遣。チョルテカ県教育事務所や小学校で算数教育を指導。岐阜市出身。岐阜市立藍川東中学校教諭。

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