ふるさとへの便り

パナマ

防災力を高めたい 洪水対策、学校教育に力
写真:学校内で日本由来の教材を子供たちに示している様子=パナマ共和国

学校内で日本由来の教材を子供たちに示している様子=パナマ共和国

 みなさん、こんにちは。パナマ共和国で青年海外協力隊員として活動中の松垣です。前回の報告から6カ月経過したところの2度目の報告になります。

 現在パナマ共和国の災害対策機構にて学校教育・自主防災組織立ち上げなどを通して、防災知識・手法を普及する任務に携わっております。2年目の終盤になりようやく活動の兆しが見えました。

 まず自主防災組織立ち上げについては、対象コミュニティーにて河川の早期警戒システムを確立させようとしています。この地域は毎年、慢性的に洪水に悩まされているもののパナマ政府は洪水後の世話は当然しますが、洪水前の大事なこと、インフラ整備や避難体制について不十分です。

 避難所設置は日本大使館の草の根資金協力に託すつもりですが、現段階で住民に必要なのは、河川の洪水のタイミングをいち早く知ることです。そのためにはパナマ気象庁の降雨量のデータから洪水の可能性を予測し、住民に注意を促す、そして住民がサイレンを鳴らし避難準備をするという簡易的な早期警戒システムを実現すべきなのですが、諸事情により実現には相当長い年月を要しました。これは洪水期の10月にようやく稼働できそうです。

 学校の防災教育についても、職場の事情により教育省との取り決め以来実に6カ月も要しましたが、実現しています。たったこれだけのことですが、防災の概念の具体化として、この国には大きな意味があります。しかし現状として、今年になってパナマに地震による津波警報が2度出されましたが、わが職場の対応は事務所に全員集合しただけで、住民に避難を呼びかけるのもテレビ任せでした。

 この国の防災体制への憂いが浮き彫りになるだけのことでした。この現状を悠長に構えるのも国民性でしょうが、いつまでもこの現状では進歩がありません。私は鍵を握るのは教育現場と思います。

 子供たちが学校である程度の防災の概念をつかんでおくことが将来の防災につながるものと信じています。そのための礎として今後は学校教育で自ら教壇に立ち、同僚や教師の方々にも理解を示してもらう所存です。これが2年をかけて私がこの国に残す足跡です。

【松垣洋平さん】
写真:松垣洋平さん
まつがき・ようへい 消防職員を経て2011年1月から2年間、青年海外協力隊としてパナマに派遣。パナマ災害対策機構で防災活動に従事。各務原市出身。33歳。

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