ふるさとへの便り

パラグアイ

算数の教員を育成 講習会開催、指導書作る
写真:教材を活用した分数の授業の様子。4年生の子どもたちが、大きさの等しい分数を学習した=イタクルビ市の配属校

教材を活用した分数の授業の様子。4年生の子どもたちが、大きさの等しい分数を学習した=イタクルビ市の配属校

 私の任期も残り4カ月となりました。本稿では、これまでの私の活動を振り返りたいと思います。

 まず、2011年度は、先輩隊員の方々が各任地において現地教員を対象とした算数講習会を開催しました。また、その年度の長期休暇を利用して、私たちボランティアは教員の算数指導書である「MaPara(マパラ)」を作成しました。

 そして12年度は、@算数講習会の成果を定着させる事A「MaPara」を活用した系統的な授業を教員と共に計画し展開する事―を目的に私は活動を行いました。とりわけ、任地であるイタクルビ市においては、日本での研修を受けた教育監督官と一緒に教員を対象とした算数研修会を年に5回開催しました。このように、私の任地では「ボランティア」「教員」「教育監督官」が三位一体となって活動を実施しています。

 こうした活動によって、教員の意識に変化が現れ始め、「教材を活用した系統的な授業」に理解を示す教員が増えています。

 また、12年8月には、中南米のボランティアとそのカウンターパート(現地で技術を伝えるパートナーのこと)が一堂に会する国際的な算数研修会(グアテマラ共和国)に、配属先の教員と参加しました。そこで、私たちは教材を活用した「100までの数」と「分数の概念」の指導法を紹介しました。これらの発表は、参加者から高い評価を受け、このことが私たちの活動のモチベーションとなりました。このように教員と共に歩んできた活動が、実を結び始めようとしています。

 しかしながら、依然として教員が指導力不足であること、教員間で意識に温度差があることが問題となっています。そのため、13年2月に私の任地で、算数講習会を開催する予定です。前回までの講習会がボランティア主体であったのに対し、今回はこれまでの授業実践を教員と共に発表します。また、教育省やJICA関係者を招待することで、私たちの活動に対する支援の拡大につながることを期待しています。

【いとう・ふみあき】
写真:いとう・ふみあきさん
大学院修了後、2011年6月から2年間青年海外協力隊としてパラグアイに派遣。小学校教諭として算数教育の改善に取り組む。多治見市出身。26歳。

「ふるさとへの便り」一覧