ふるさとへの便り

セネガル 

我以外、人生皆師也 異文化の中、多くを吸収
写真:活動先である中学・高校の体育教員養成機関の学生と=セネガル

活動先である中学・高校の体育教員養成機関の学生と=セネガル

 「ほんとうにわかっているのは、わからないということだけ」。沢木耕太郎氏の著書「深夜特急」の一文です。

 ユーラシア大陸を越え、アフリカの中でも最も西に位置するセネガルでの生活もはや1年7カ月が過ぎました。首都から東に70キロほど離れた任地ティエスにて、現地の方と同じ食事をし、同じ水を飲み、まだまだ片言ですが同じ現地語を話すことで、活動面でも生活面でも「お客さん」に対して接せられる優しさではなく、この地に住んでいる「ムッシューヤマモト」「マコト」「ダニエル(現地でホストファミリーにいただいた名前)」という個人として、ティエスの一住民として接してもらえていることをとてもうれしく感じます。

 教科を体育に絞り、ほぼゼロからスタートした活動も終盤を迎えています。こちらでの生活を通して感じたその必要性から、子どもたちの運動バリエーションを増やすため、教員養成校の学生には新規技術の移転、子どもたちにはその内容を楽しんでもらう、と活動の趣旨を変えて行っています。

 前回寄稿させていただいた時に書いた、体育の活動マニュアルの作成も順調に進んでいますが、セネガル人との活動や意見交換を通して、マニュアルに付け加えたいことや改良点、変更点が生じます。そして、そういったことは、活動の改善点とともに、私一人では気付けない、自分は今、セネガルという国、異文化の中で生活しているということをあらためて教えてくれます。

 さて、冒頭で触れました一文ですが、これは、本の中に出てくる海外駐在員が沢木氏との会話の中で発した言葉として紹介されています。「我以外、人生皆師也」。まだまだ若輩者の私。物事を決めつけず、たくさんのことを吸収してこれからも過ごしてゆきたいと思います。

【山本信さん】
写真:山本信さんさん
やまもと・まこと 大学卒業後、2011年6月から2年間青年海外協力隊としてセネガルに派遣。教員養成校、小学校、中学校にて活動。岐阜市出身。24歳。

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