ふるさとへの便り

サモア

初の教員、やりがい 応用科学部で職業訓練
写真:生徒のエアコン分解実習風景=サモア・アピア、サモア国立大学校舎内作業場

生徒のエアコン分解実習風景=サモア・アピア、サモア国立大学校舎内作業場

 南の国サモア独立国に来てから1年半ほどがたちました。私の配属先は首都アピアにあるサモア国立大学です。生徒数は約3000人、先生は300人ほどいますので、日本の中堅の大学規模ではないかと思います。

 私が着任した時は、全部で6人の日本人ボランティアが大学にいたのですが、現在は私1人となりました。大学の先生仲間には、日本の大学を卒業した人や短期間ですが日本で研修を受けた人が何人かいますので、全体的に日本人に対しては好感を持っており、日本語であいさつをしてくれる人もいます。

 大学には教育学部、科学学部など五つの学部がありますが、私の所属する応用科学学部は、日本の高等学校を卒業したレベルの生徒に対して2年間の職業訓練的技術教育を行う場所であり、その建物と教育機材は日本の援助で2006年に整備されています。

 着任当時、実習用機材はあるものと思っていましたが、その後の調査で、その6割ほどが壊れているか、なくなっていることが分かりました。従って着任1年目の実習授業は十分に行えませんでしたが、2年目はJICAの支援による新たな機材購入で実習もしっかり行えるようになる予定です。

 教える生徒のレベルですが、基本的に数学はあまり得意ではありません。また、十分な科学の基礎知識がないので、大学といっても教えているレベルは、日本の高校レベルに近いです。

 時間にルーズなのは文化と思って諦めていますが、授業態度はまじめなので、教えがいのある生徒に囲まれており、教員経験は初めての私ですが、やりがいを感じています。

 また大学卒業レベルの先生は半分以下ですので、教育の質という点では、まだまだ底上げが必要な段階です。先生は専ら生徒を教えるだけで、自分の研究テーマを持って活動している人は少なく、勤務時間も少ないですが、日本人ボランティアの仕事に対する態度や、時間の使い方を見ているうちに、少しずつ態度も変わっていくものと期待しています。

【北住基さん】
写真:北住基さんさん
きたずみ・はじめ 電機メーカーを定年退職し、2011年9月末からシニアボランティアとして、サモア独立国のサモア国立大学にて冷凍機器・空調について指導中。中津川市出身、62歳。

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