ふるさとへの便り

セネガル

「未来」を考えて活動
写真:中学校の先生とマニュアル=セネガル

中学校の先生とマニュアル=セネガル

 遠く離れたアフリカで、言葉も文化も異なる国で、その土地の人々と2年という月日を過ごしたら何が変わるだろうと日本を飛び出して、1年と11カ月がたった。残りの任期は1カ月と、時が過ぎるスピードに驚いている。

 西アフリカ・セネガルの乾いた土、いびつな形をしたバオバブの大木、川、山のない風景、売り子や、タリベと呼ばれる托鉢(たくはつ)僧のような子ども、他の街とは対照的に大きなビルが乱立するダカールと、そこで生きるさまざまな人々の姿など、数えきれない多くのものが飛騨で少年期・青年期を過ごした僕の中に強烈に映し込まれた。

 モスクから聞こえるコーランや馬車の音、羊や鶏をはじめとする動物の鳴き声など、開きっぱなしのシャッターでもとらえきれないほど多くの発見がある。それらが目、鼻、口、耳、体全身を通してじんわりと、濃い煙が肌に吸い込まれるように僕の中に入ってきた。

 どのような活動をしたら、セネガルで生きる人々の役に立てるか。目先の幸福だけでなく、今の子どもたちが大人になった10年後、20年後に訪れる未来で、今の僕の存在が、決して目に見える部分だけでなく、そうでないところでも、プラスに働いていたらうれしい。そんな事を思いながら活動を行ってきた。

 こちらでの生活を通して、体育の中でも、とりわけコーディネーション能力を伸ばすことが大切だと感じた。さまざまな先生、児童、生徒、学生、学校との出会いがあり、その内容をマニュアルにし、彼らに継続してその活動を行ってもらいたいと感じた。限られた任期の中では残念ながらその結果を見ることはできないが、先生、これから先生となる学生、そして子どもたちに期待を込めて日本から思いをはせたい。

 さて、2年間という月日を通して、僕の中で何が変わったか。また、変わるか。正直なところそういうことはよく分からない。しかし、その時の中で感じたものが僕の中にしっかりと刻まれているとうれしく思う。残りの1カ月、こちらの人々との生活を大切に過ごしたい。

【山本信さん】
写真:山本信さんさん
 やまもと・まこと 大学卒業後、2011年6月から2年間青年海外協力隊としてセネガルに派遣。教員養成校、小学校、中学校で活動。岐阜市出身。24歳。

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